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最終更新日 2019年8月31日
SEGA MASTER SYSTEM用SAGAIAをPAL環境、NTSC環境で動かした時の違いについてのページです。結論を最初に書いておくと、「NTSC環境で遊ぶとゲームは少し早くなるが、プレイ中の曲のテンポはほぼ変わらないため、違和感なく遊べる人が多いだろう」と私は考えています。どちらにしても、アーケード版ともメガドライブ版ともテンポ違いますし。
海外用SEGA MASTER SYSTEM(SMS)用に1992年にリリースされたSAGAIAは、欧州(PAL)、豪州(PAL)、ブラジル(PAL-M)で発売されていますがNTSC圏(日本・北米など)では発売されていません。ですが、PAL-M/59.94Hzであるブラジルでもすぐに発売されている(SEGARETROによると欧州版の1か月後)関係か、NTSC/59.94Hzで遊んだ時もゲーム中の音楽のテンポはPAL/50Hzのときと同様に感じるため、プログラム的に対処していることは明らかです。以下に私が把握している範囲での差異をまとめておきます。
SAGAIA/ダライアスIIは強制スクロールタイプのゲームであり、各面ともに一定ポイントまで進むとボス戦に突入するため、各面ボス抜きのプレイ時間は一定になるはずです。ですが、動画に撮って測ってみると、NTSC環境で遊んだときはPAL環境で遊んだ時と比べると約5/6倍しか時間がかかっていません。NTSC環境で遊んだ時の方が明らかにはやいです。
前記したように、プレイ中の曲のテンポはほぼ変わりません。といいますか、全く変わらないと感じる人の方が多いと思います。ただ、ゲームスタート時に鳴る、アーケード版でのクレジット音は明確にNTSC環境時だと速いですし、クリア曲、エンディング曲も同様に感じます。目と比べると自分の耳をあまり信じてないので、自分のプレイ動画から音声を抽出し、波形編集ソフトを使用して比較してみました。
下記の図のように、PAL環境のときとNTSC環境のときの音声ファイルを波形編集ソフト(Audacity)で読み取り、スタート位置を合わせた上で再生してみました。同じテンポで進んでいくように感じていたのが、2分進んだところでははっきりズレが発生していました。この比較をする前はプレイ中の曲については同じテンポだと思っていたのですが、同時再生しないとわからないレベルではテンポの違いがあるようです。
下図をよく見るとわかると思いますが、PAL環境時よりNTSC環境時の方が波が詰まっており、テンポが速いです。
こちらはPAL環境時とNTSC環境時のテンポの差は、1面曲よりは多めですが、クリア曲よりは少な目に感じます。ただし、PAL環境時だと最後に一小節多く入るのでお得感があります。
他の曲についても気になる方はご自分で調べてみてください。
PAL環境ではNTSC時と比較して少し横長になります。
SMS版SAGAIAはナツメ社により開発されたようですが、PAL/PAL-M/NTSCどの環境でも遊べるよう、細かい工夫が色々入っているようです。
以下はおまけです。
欧州版のソフトをPAL環境・NTSC環境で遊んだときのそれぞれのプレイ動画を紹介します。自分の目と耳で違いを確認してみてください。
ニコニコ動画ではファイルの上限サイズの関係で分割しています。
ニコニコ動画に上がっているものと同じです。
SAGAIA (Root ABDEGHK)[SEGA Master System(PAL) original console, Default rank, Tiat]720p50fps
SAGAIA (Root ABDEGHK)[SEGA Master System/Power Base Converter(NTSC), Default rank, Proco]720p60fps
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