セガサターンでのODE(仮想CD-ROMドライブ) Terraonion MODEについて

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最終更新日 2021年7月10日

Terraonion MODE - Dreamcast & Saturn ODEでサターン実機でODE(仮想CD-ROMドライブ)を使用することについてのコーナーです。なお、MODEは2020年4月に予約が始まり、2020年7月から日本に届いています。


目次

  1. 概要
  2. 対応ソフト
  3. サターン本体への組み込み
  4. イメージファイルについて
  5. MODE用ストレージの選択
  6. MODE用ストレージの構成
  7. ファームウェアの更新
  8. Save Game Copierについて
  9. その他

1.概要

サターン用ソフトは全てCD-ROM媒体で発売されましたが、これをイメージ化したものをSDカードやSSDに入れ、サターン実機で読み取れるようにするユニット "ODE" (Optical Drive Emulator, CD-ROMドライブエミュレーター)が海外で開発されてます。これをサターン本体に組み込むことで、CD-ROMメディアおよびCD-ROM機の欠点である「ロードに時間がかかる」「ディスクが痛みやすい」「ディスク読み取り部品の耐久性が低い」などをあるていど克服することができます。

この文書では、Terraonion MODEにてサターンでODEを使うのに必要な情報を記載します。以下には自分で試したことやWebなどから知りうる限りのことを書いておきますが、間違っているかもしれません。

なお、MODEを組み込むと、サターン本体で直接CD-ROMを読み取ることが出来なくなりますのでご注意ください。当然、音楽CDなども同様です。

また、ゲーム中にソフトがCD-ROMにアクセスする際は前後に多少のマージンが入るようプログラミングされているため、ODEにより直接アクセスする時間が短縮してもROMカートリッジのようにサクサク進行するようになるわけではありません。過度の期待は禁物です。

Terraonion MODE

購入はTERRAONION公式ストアからで、私が発売前に予約した時点では182ユーロ + 送料24ユーロでした。

対応本体

サターンなら、CD-ROM接続ケーブルが20ピン仕様の本体でも、21ピンの本体でもどちらでも大丈夫です。また、ドリームキャスト(※)にも対応しています。

※ MIL-CD非対応のドリームキャスト本体はサポートされていないとのことです。見分け方は「そこぬけろ! - MIL-CD対応、非対応機の見分け方」(外部サイト)が分かりやすいです。

2.対応ソフト

全サターンソフト対応を謳っています。リージョンチェックも無視するようできるようです。

3.サターン本体への組み込み

マニュアルどおりにCD-ROMドライブを外し、黒い4本の足を取り除き、MODE基板を載せ、もともとCD-ROMドライブについていたコネクタとフラットケーブルを差し込み、電源コネクタをつければインストールは完了です。さらにそこにDISCイメージを入れたメディア(SSD/microSDカードなど)を差し込むことで、ODEでサターンのゲームを遊べるようになります。

初期状態

セガサターン初期状態

CD-ROMドライブと電源ユニットを外した状態

CD-ROMドライブと電源を外した状態

黒い4本の足を外すために開けた状態

黒い4本の足を外すために開けた状態

MODEを取り付けられる状態

MODEを取り付けられる状態

MODEとSSDを取り付けた状態(画像クリックで拡大画像)

Terraonion MODEインストール後

なお、サターン本体のバージョンにより足場の広さが異なるので、狭い場合は3Mのプラスチックの台をニッパーなりでカットした方がいいです。手前側も私の本体だとフラットケーブルを踏んでしまうので、手前右側のシールは1/3も剥がしていません。また、奥に入れすぎるとパワーメモリーと干渉するので、注意してください。

4.イメージファイルについて

対応フォーマット

公式サイトでCDI, GDI, CCD, MDF, bin/iso+cueフォーマット対応と書かれています。GDIはドリームキャスト用なので除外して、これから新規にイメージを作る人は"bin+cue"が無難だと思います。"bin+cue"フォーマットでのROMイメージの作成の仕方についてはサターン用ODEメニューページをご覧ください。

5.MODE用ストレージの選択

結論から言うと、SATAのSSDでいいでしょう。SDカードならSanDiskか東芝のClass10以上のmicroSDカードで。SSD/microSDカードの容量は手持ちのゲームを全部イメージ化して適切なサイズを選んでください。CD-ROM1枚あたり0.5GBで見積もればまぁだいたい合っているとは思います。

ちなみに私が使用しているSSDは以下です。2020年7月末に秋葉原ソフマップにて3490円で購入しました。ご参考までに。

SSD for MODE

海外で発売されているサターン用マウンタを使用すると本体の開け閉めなしでSDカードを取り外せるようになるので導入するのもいいでしょう。

6.MODE用ストレージの構成

まず、SSDを新品で購入した場合、Windowsならスタートボタン右クリックから "ディスクの管理" でパーティションの作成および初期化をしてください。パーティーションスタイルは "GPT" で、ファイルシステムは "exFAT" を選ぶといいでしょう。MODEはexFATとFAT32にしか対応していないため、NTFSにはしないよう気を付けてください。

メディアのルートに「Saturn」フォルダを作って、その中にCD-ROMイメージを1タイトルごとにフォルダを作って格納する必要があります。意味がわからない人はマニュアルに絵がついているので、そちらをご覧ください。ゲーム中にディスク入替するタイトルの場合、同じフォルダにイメージを入れます。

フォルダは任意に階層化してもかまいません。私はジャンルごとにフォルダ分けしています。

7.ファームウェア(Firmware)の更新

機能追加やバグフィックスがされることがあるので、なるべく最新版を使いましょう。2021-07-10時点ではVer.1.05 R02が最新です。工場出荷時のVer.1.01 R04はソフトウェアリセットもなく、動作も安定しておらず完成度が高くないのでぜひ上げましょう。Ver.1.02_R09で特定の本体だとノイズが入っていた問題もFixしています。

更新手順は極めて簡単です。最新のファームウェアをTerraonion Support - Downloadsからダウンロードしてからメディアのルートにコピーし、MODEに差してサターンの上蓋を乗せてから起動すると下記画面が出てきますので、Aボタンを押下すれば更新されます。なお、ファームウェアをダウンロードするには、アカウントを作成しシリアル番号を登録する必要があります。

MODE ファームウェア更新

メディアにはゲームがインストールされている必要はないので、ふだんMODEにSSDを使ってる人でもmicroSDを使ってかまいません。

8.Save Game Copierについて

"Save-Game-Copier"を使えば、本体内およびパワーメモリー内のセーブデータをMODE上のSDカードにバックアップできます。また、BIOSの吸出しも可能です。詳細は "Save Game Copierについて" に記載しておきました。

9.その他

とりあえず私は下記で運用しています。ソフトウェアリセットは必須でしょう。FAST BOOTは安定しなかったらオフに戻すつもりです。

MODE設定例

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