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最終更新日 2004年5月17日
Double Powerとは、香港のE.M.S社なるメーカーが作っている、セガ未公認のビジュアルメモリのデータをPC/AT互換機や、別のビジュアルメモリに保存したり、復元したりするツールです。
ドリームキャストの標準ファイル管理画面ではコピーできない「コピー不可属性のファイル」もやり取り可能なのが特長です。
仕様等を以下に記述しておきます。
【注】以下の文章では、セガ純正ビジュアルメモリ(以下VM)とE.M.S社製のNEXUSとを同様に扱っていい場合には、「メモリーカード」と表記させていただきます。片方にしか適合しない箇所ではそれぞれを区別して記述しておきます。
あと、2000年末にセガから発売された「メモリーカード4X」につきましては、Double Powerにはそのままでは差せないため対応していないこととして扱わせていただきます。差込口を削っても、使えなかったと掲示板で聞いていますが、自分では確かめていません。
付属の説明書の意訳込みで以下のようになっています。
二つメモリーカード用のスロットが付いていて、PCを使わずに二つのメモリーカード間のデータを完全にコピー可能です。ただし、PCを使わないとNEXUSはバンク単位でしかコピーできません。
コピー不可ファイルもコピー可能です。
携帯するのに小さくて便利…と書いてあります。ただし、単四乾電池4本が電源として必要です。アダプタを使えば乾電池は使わなくてよいようですが、アダプタは別売りです。ちなみに私がDouble Powerを買った時には売っていませんでした。
2003年11月13日現在のものは、単三乾電池3本に変わっているようです。
背面にPCと接続可能なポートが付いていて、オプションのケーブルを使えばOSがMS-Windows95/98/Me/2000/XPなPC/AT互換機と、データのやり取りが可能です。
つまり、PCへのデータのバックアップおよび、そのデータによる復元が可能です。
ちなみにオプションのケーブルはNEXUSに付属しているものと同一です。つまり、PCにはプリンタ用のパラレルポート(いわゆるセントロニクスインタフェース)を使って繋げます。
上記ケーブル(NEXUSに付属)があれば、PCにセーブデータのアイコンを抽出可能です。また、メモリーカード自体のアイコン(VMだと液晶に出てくる絵)の変更も可能です。
接続ケーブルはDouble Powerには付いてきません。別売りです。
PCを使わずにコピーする場合、ビジュアルメモリの中身が全く同じくなるので、別々のビジュアルメモリに入っているコピー不可ファイルを集めることは不可能です(あくまでPCなしでは)。
なお、片方がNEXUSの場合もバンク単位でやり取りする関係で、PCなしでコピー不可ファイルを集めることは出来ません。
上でも書いていますが、メモリーカード 4Xは差込口の形状が標準VMやNEXUSと異なるので、そのままではDouble Powerに差せなく使えません。メモリーカード4X側を削っても使えなかったと、当サイトの掲示板で聞いていますが、自分では確かめていません。
KARAT社から出ている「DC用8倍メモリー」には対応していないようです(自分では未確認)。同社から出ている、4倍・16倍のメモリーカードの方は不明です。
私はインポート屋というサイトで買いました。送料は別で2,300円でした。
以前は秋葉原などにあるゲームスアークでも売っていましたが、現在は取り扱っていないようです。
PCを使わずに、Double Powerのみでメモリーカードのデータを別のメモリーカードにコピーする方法ですが、付属の取り扱い説明書に書いてある通りに行えば大丈夫です。…が、一応日本語での説明を書いておきます。
Double Powerに乾電池入れます(アダプタでも可)。
後部にある電源スイッチがOFFの状態で、SLOT1にコピー元メモリーカードを、SLOT2にコピー先メモリーカードをセットします。
後部にある電源スイッチをONにします。LEDが黄色に点灯し、約3秒後に接続が認識され、VMを繋いでいる場合は液晶画面にEMSのロゴがあらわれます。
なお、メモリーカードがNEXUSの場合は、ここでアクセスしたいバンクに切り替えます(必要な場合は)。
Double Powerの上部中央にある赤いボタンを押します。
コピーが始まり、LEDが赤く点滅します。
コピーが成功すると、LEDの点滅が終わり黄色に戻ります。
Double Powerの電源スイッチをOFFにしてからメモリーカードを抜きます。
手順は以上です。
E.M.S.のサイトのDOWNLOAD AREAから、DC Linkerというプログラムをダウンロードして、ZIP書庫を解凍し、ハードディスクの任意のフォルダにコピーするだけです。
なお、2003年11月13日時点での最新書庫は、「dclink.exe」という自己解凍書庫です。
プログラムはNEXUSと同じものなので、注意点等はNEXUSコーナーの説明を参照してください。
なお、ソフト側でNEXUSが繋がっているか、Double Powerが繋がっているかは自動的に判断してくれます。
Double Powerを使ってPCにメモリーカードのデータを保存する方法と、データファイルを単体で別のメモリーカードにコピーする方法を併せて記述しておきます。なお、仕様欄に書いた通り、NEXUSに付属しているケーブルと同様のケーブルが必要です。
PCの電源がOFFの状態で、NEXUS付属のケーブルをPC側のプリンタ用パラレルポートに接続します。
ケーブルのもう一端をDouble Powerに接続します。Double PowerのスイッチはOFFにしておいてください。
Double Powerに乾電池を入れます(アダプタでも可)。
SLOT1とSLOT2にメモリーカードをセットします。どっちがどっちでもこの場合は関係ないと思います。なお、1つしかアクセスしない場合でも、両スロットにメモリーカードを差しておく必要があります。
後部にある電源スイッチをONにします。LEDが黄色に点灯し、約3秒後に接続が認識され、VMを繋いでいる場合は液晶画面にEMSのロゴがあらわれます。
なお、メモリーカードがNEXUSの場合は、ここでアクセスしたいバンクに切り替えます(必要な場合)。
PCを立ち上げ、インストールしておいたDC Linkerを起動します。
[DC Linker]という標題のプログラムが立ち上がったのを確認します。
SLOT1、SLOT2両方アクセスする場合は、画面の[REFRESH SLOT1]というボタンと、[REFRESH SLOT2]というボタンを両方ともクリックし、データを読み込みます。片方しか使わない場合は、そちらのスロットに対応するボタンのみでかまいません。
なお、読み込み成功すると、画面の[SLOT1][SLOT2]という部分に、それぞれのメモリーカードのデータの内容が表示されます。
読み込んだデータを丸ごとバックアップする場合は、SLOT1またはSLOT2枠内を右クリックし、コンテキストメニューから[SLOT1 SAVE AS]【注】(SLOT2の場合、[SLOT2SAVE AS])を選択し、出てきたダイアログボックスによりファイル名を付けて保存します。拡張子はDCMです。
【注】 DC Linker V2.xxだと[Save as DCM file]に代わっています。
ちなみに、(4)・(5)と(6)の順番は逆でも大丈夫です(少なくともうちでは)。私はいつも、(6)→(4)→(5)→(7)と進めています。
また、メモリーカード内のデータ一つ一つを単独にバックアップすることも可能です。
PCに保存したいファイルのアイコンをダブルクリックすると[Saver Selected]というフォームが出てきますので、フォーム上の[EXPORT]ボタンをクリックすればダイアログボックスが出てきて名前を付けて保存できます。なお、拡張子はDCIです。
また、この画面で[COPY TO]ボタンをクリックすると、もう一つのSLOTの方にコピーするための画面が出てきて、コピーすることが出来ます。DC Linker V2以降ですと、ファイルアイコンのドラッグ&ドロップでも同様の処理を行えます。
また、[Saver Selected]で[Save BMP to]ボタンの方をクリックすると、アイコンをBMPファイルとしてPCに取り出すことが可能です。
注意点としましては、一つしかメモリーカードを差していない場合は使えないことと、Double Powerの電源がONになっている時にメモリーカードの抜き差しをしないようにすることが挙げられます。あと、当然ですが、ファイルのアクセスが行われている最中は、メモリーカードの抜き差しは厳禁です。
PCのハードディスクに保存しておいたバックアップファイルを、メモリーカードに戻す方法を記述します。
まず、(1)~(8)の手順はバックアップの時と同様です。これ以降は、NEXUSの方とほぼ同様ですのでNEXUSの解説ページを参照していただければ分かると思います。
注意点もバックアップ手順と同様です。
環境設定メニューにも書きましたが、正規の品ではありませんので、これらを使ったことによりドリームキャストおよびモニタなどの接続機器、およびセーブデータなどが壊れたり調子が悪くなったとしても、基本的に自己責任にて対処する必要があります。そういうリスクを承知した上でのご利用をお願いします。
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