トップ > ビデオゲーム > プレイ環境整備 > サターンを15kHzモニタの縦画面で遊ぶ方法
最終更新日 2016年9月1日
家庭用ゲーム機には数多くの名作シューティングがアーケードから移植されています。そして、一部の縦スクロールシューティングは、「アーケードモード」と称して縦画面モードを用意しています。中にはゲーム性が変わるとさえ言われているものもありますし、概してもともと縦の縦シューを横画面モードで遊ぶと狭くて圧迫感があって難しいです。「せっかくだから縦画面でやろう!」と思ったところで、何を準備すればいいのか分からない方はおられませんか? そんな方のためにこのページは作られています。
以下の文章は1998年から2004年に書かれたもので、当時の状況をもとに記述されています。現状と異なる点につきましては、適宜読み替えてください。
利用上の注意と重なりますが、このページに載っている情報は各自の個人的責任に基づいてご利用ください。特に「君の改造記事を読んで試したけど失敗した」とか「モニタを縦にしたら壊れた」とか「君の言う通りの接続にしてみたらモニタやゲーム機の調子が悪くなった(あるいは壊れた)」などと言われても私は責任を負いかねます。と言いますか、一切責任は取りません。そのことを了承した上でご利用ください。
まず基本的なところから。必要なものを挙げます。
の二つです。他のものはどんなモニタかということと、どの様な環境にするかによって変わります。
モニタの入力端子はアナログRGB21ピンか15ピンか、モニタを既に持っている人は、自分のがどの規格に対応しているかチェックしてみてください。ANALOG RGB21PINとかRGB MULTIとか書かれているのが、ここで言う「21ピン」です。「15ピン」はPC-9801のモニタ出力などでもお馴染みの端子(D-sub15ピン2列)です。AT互換機用の15PIN(ミニD-sub15ピン3列)とは異なりますので、ご注意ください。以下の文章で「15ピン」と書いた場合は総てD-sub15ピン2列の方を指します。
なお、15kHzモニタ自体については、15kHzモニタの種類の方を参考にしてみてください。
家庭用ゲーム機本体の出力レベルは弱いので、そのままモニタに繋いでも暗くてよく見えないことがままあります。そのような場合はモニタの輝度やGAINを調整すれば「そこそこ」にはなりますが、せっかくRGBモニタを買って綺麗な画質を楽しめるのですからアンプを使って「色」も楽しみましょう。
なお、メガドライブの場合、RGBユニットであるXMDシリーズを使うか、東京RGBホスピスのRGBケーブルを使えば、別途準備する必要はないと思います。
また、サターンの場合でも、東京RGBホスピスのケーブルならアンプなしでも十分な発色だと思います。
モニタに音声出力が有る場合にそちらからオーディオ機器に繋げる場合と途中から繋げる場合についての違いについても説明します。PCBやメガドライブをRGB接続する場合、この辺も重要でしょうから。
家庭用ゲーム機の中でも、良質な縦画面シューティングが多くリリースされている、サターンの接続例を4つ挙げる中で注意点を説明していきますので、順にお読みしていただけるとどんな構成にしたらいいかお判りいただけると思います。
メガドライブやドリームキャストなど、サターン以外の機種の場合、細かな点が異なりますが、だいたいにおきましては同じような構成になりますので、応用してください。
[SS → SS用RGBケーブル → (セレクター →)モニタ]
これが一番オーソドックスではあります。しかしこれですと前述したように画面が暗いです。また、セガ純正RGBケーブルの場合、改造もする必要があります(基本的に必須ではないのですが)。
東京RGBホスピスのケーブルなら改造は不必要ですし、暗くもないです。
[SS → SS用RGBケーブル →(セレクター →)アンプ→ モニタ]
(1)の画面の暗さはこれで解消できます。ただ、私はここでいうところの「アンプ」は持っていないので、多機種で使用する場合などでの使いやすさ、および安定性などについては分かりません。
(モニタが21ピンのときはマイコンソフト/電波新聞社製SELECTYを使うなり(後述)する必要があります)
[SS → SS用RGBケーブル →(セレクター →)XRGB-1 → 15ピンRGBケーブル →(セレクター →)モニタ]
XRGB-1は本来PC用モニタの31kHzモードでゲーム機の映像を映すためのものですが、15kHzモニタ用アンプとしての機能も持っています。同じマイコンソフト/電波新聞社のDISPL, XRGB-2 Plusの方には15kHzモードは付いていないので注意してください。
また、1997年に発売されたXRGB-2ですが、アップスキャン性能が上がっている代わりにTOWNSモードがなくなっているなどの変化があるようで、実際に試さないと分からないものがあるので今回は取り上げません。あくまでXRGB-1を使った場合の構成について述べさせていただきます。
XRGB-1でアンプを通すRGB入力端子は21ピンのみです。そこにサターン用RGBケーブルを差し込み(注1)ます。しかしXRGB-1の出力端子は15ピンだけなので15ピン端子のあるモニタは問題ないとのですが、21ピン端子しかないモニタの場合は電波新聞社製RGBセレクターSELECTY21を使う必要があるのです。ここがちょっとやっかいなところでして、少なくとも私のモニタ(キョーワインターナショナルで買った21ピン入力のみの18インチモニタ)ですと、XRGB-1のDISPLAY OUT端子からSELECTY21のDISPLAY OUT端子(注2)に15ピンto15ピンケーブルで繋いで、SELECTY21の「21ピン入力端子(3つあるうちのどれか)」から21ピンto21ピンケーブルでモニタに繋ぐという構成にしないと映りません。しかもその際XRGB-1とSELECTY21両方ともTOWNSモード(音声をモニタに届けない設定)にしないと画面が映りません。SELECTY21に付属している「15ピンto21ピンケーブル(注3)」をXRGB-1のDISPLAY OUT端子に繋いでも手持ちのモニタには映りませんでした。
というわけで、この構成はやたらと間にオブジェクトが入るので、何も持っていない状態からだと一番お金がかかってしまいます。しかし、私の場合PCに繋げるためにXRGB-1を持ってましたし、21ピンセレクターも持っていました(付属の21ピンto21ピンケーブルを使う)ので一番手軽でした。
あと、上で「21ピン端子しかないモニタの場合は15ピンto21ピンの変換ケーブルを作るか」と書いていますが、上で書いているようなことがありますので注意してください。
というわけで、以上で終わりです。以前はサターン純正RGBケーブルの品質の低さのせいでどこかで改造が必要になっていましたが、東京RGBホスピスや穴場開発事業団や3Aカンパニーのおかげで比較的楽に導入できると思います。
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