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最終更新日 2022年12月17日
スペインのTerraonion社によるメガCD/SEGA CD/MEGA CD(欧州)のハードウェアエミュレーション機能つきのFlash Cart「MegaSD」についてのページです。2019年6月に発表され2019年8月に出荷され始めました。
MegaSDでメガCD/SEGA CD/MEGA CD(欧州)のエミュレーション機能を使うには正規のBIOSファイルが必要です。日本の法律上は手持ちのメガCD(SEGA CD/MEGA CD)から自分で吸い出したBIOSファイルを使う必要があり、比較的ハードルの高いガジェットですのでご注意ください。吸出し方法の案内は "MEGA DRIVE用Flash Cartについて" に記載してあります。
細かな製品仕様は、下記製品ページや説明書をご覧ください。価格は2019年9月1日時点のものです。
ざっくりと書きます。上記したように、詳細はMegaSD User Manualをご覧ください。32Xを刺しているときの使用可否についても書かれています。
メガCD/SEGA CD/MEGA CD(欧州用)のソフトを、CDドライブなしで遊べます。ただし、GENESIS3やGENESIS NOMADの場合は音声合成の改造をしないと、CD音声が聞こえません。
ワンダーメガやMULTI-MEGAのようなCDドライブ一体機で使う場合は、CDドライブエミュレーション機能は使えません。CDドライブ非一体機で使用するときも、CDドライブ実機が繋がっている状態だとCDドライブエミュレーション機能は使えません。
CD-ROMイメージのフォーマットは"bin+cue"がサポートされています。
CD-ROMイメージのフォーマットは"bin + cue"以外でも動くことがあるようですが、公式サポートされていないフォーマットで何かトラブルが起きた場合にフォーマットの違いのせいかどうかの切り分けからする必要があり、合理的ではありません。
EverDriveのようにメガドライブ/GENESIS/MEGA DRIVEのカートリッジソフトのROMイメージも扱えます。
セガ・マークIII/マスターシステム互換機能付きのメガドライブ本体で使用する場合、セガ・マークIII/マスターシステム用ソフトも扱えます。カートリッジ右にポーズボタンもついています。
MEGA SgのようにSG/SC用ソフトも遊べる本体で使用する場合、全機種用ソフトも扱えます。
ゲームのリージョン設定は本体に従いますが、Auto region fixオプション(デフォルト:オフ)でいわゆるメガキー機能が使えるため、例えば国内メガドライブ本体でエリアプロテクト付きのGENESISソフトを遊ぶこともできます。
海外CD-ROMソフトについては各地域のBIOSファイルを用意しておく必要があります。例えばメガCD2のBIOSではSEGA CDのゲームは起動できません。逆もまたしかりです。ソフトのリージョンに合ったBIOSを用意した上でAuto region fixをオンにしておけば、例えば本体がメガドライブ(JP)でSEGA CDソフトを遊ぶようなことも可能です。
カートリッジのメガドライブ/GENESIS/MEGA DRIVEソフトについてはステートセーブ、ステートロードが使えます。スロット数は1ゲームにつき8か所まででしたが、Firmware 1.05 R02から8 + 100か所できるようになっています。
ROMカートリッジのFlash Cartとしては、EverDriveの方に分があると思います。こちらはショートカットキーでのリセットが弱いのと、MSのFM音源の再現度も低いです。正直この音色ならPSGの方がいいです。
MegaSDのマスターシステムソフトのFM音源対応度は、2021年8月25日(JST)リリースのMegaSD Firmware 1.05 R02にて大幅に向上したので取消線を入れました。
結論から言うと、SanDiskか東芝の32GB/64GB Class10のmicroSDカードで十分です。以下は詳細です。
EverDriveの欄で記載したように、SDカードと呼ばれるものには多くの規格がありますが、MegaSDで使えるのはmicroSDカードです。MegaSDではSDXC規格にも対応しており、400GBのものまで使用可能です。
ちなみに私が使用しているSDカードは以下です。私はメガCD/SEGA CDソフトはそんなに持っていないので32GBで十分だと思っていたのですが、余裕を持たせる意味で64GBにしようと見積もっていたのに買うときにさらに2倍にしてしまってうっかり128GBのを買ってしまいました。現在スカスカです。
常に最新版のFirmwareを使うことを推奨します。2022年12月17日時点での最新版はVer.1.05 R07です。Ver.1.05 R02でFM音源の対応度上昇や、Demons of Asteborgの対応、1ゲームあたりのステートセーブ数の大幅増加など盛りだくさんなアップデートがされているので、とりあえずそこまでは上げた方がいいです。
MegaSDのFirmwareをダウンロードするにはTerraonionのサポートページにログインする必要があり、MegaSDカートリッジの裏にあるシリアル番号が必要となりますのでご注意ください。
公式サポートページから最新のFirmwareをダウンロードし、microSDカードにコピーして起動するとFirmwareを更新するか問い合わせてくるので、Aボタンで更新を進めてください。なお、readmeにも書いてありますが、Firmware更新中は絶対に電源を落とさないでください。なお、各種設定値はテキストファイルに保存されているため、Firmwareを更新しても設定は保持されます。
以下の中見出しの内容を順に行い、MegaSD用のmicroSDカードを完成させてから、MegaSD本体右側のスロットに差し込みます。
microSDカードの直下(ルート)に"BIOS"フォルダを作成し、そちらにメガCDのBIOSファイルを格納します。複数リージョンぶんある場合は全部いれてください。
メガCDのBIOSの吸出し方法については メガドライブ/GENESIS/MEGA DRIVE用Flash Cartについて - BIOSの吸出し をご覧ください。
CD-ROMのソフトは各タイトルごとにフォルダを作る必要があります。binファイルとcueファイルは必ず同じフォルダに入れてください。ナイトトラップのように二枚組のゲームの場合、Disc1, Disc2ともに同じフォルダに入れてください。
各タイトルのフォルダはルート直下でも任意のサブフォルダ内でも構いません。ただしフォルダ名はすべていわゆる半角英数字記号のみにしてください。いわゆる全角文字を使うとフリーズします。
任意のフォルダにカートリッジのROMイメージをコピーします。フォルダ構成は自由ではありますが、CD-ROMとメガドライブ(GENESIS/MEGA DRIVE)とSMS(SG/SC/MK3)はそれぞれ別のフォルダにしておいた方が使いやすいと思います。
microSDカードの直下(ルート)に"BUP"フォルダを作成し(すでにある場合は作成不要です)、その中に実カートリッジから吸い出したバックアップファイル(*.srm)を入れておくと、MegaSD経由でゲームを起動したときにも使えます。
microSDカードをMegaSDに差し込んだあと、MegaSDをメガドライブ本体に差して起動します。
Cボタン押下で設定メニューが起動するので、「In-Game Menu」をオンにします(デフォルト:オフ)。これは個人的な推奨であり、必須ではありません。「Emulate seek time」のチェックを外して読み取り高速化を試すのもいいでしょう。安定しなかったときはオフに戻せばよいかと。
「Select CD BIOS」から各リージョンのBIOSを設定します。
MegaSDがサポートしているBIOS以外は、BIOSフォルダにファイルを格納していても選択できません。例えばアジア向けMULTI-MEGAのBIOSは選択できません。公式推奨BIOSは2.00Cまたは2.00Wとマニュアルに書かれています。国内メガCD2は2.00Cでした。
microSDカードに入れておいたゲームを適当に選びます。別のタイトルに切り替えたい場合、「↑ + Start(短く)」でメニュー画面を呼び出すか、本体右側の物理スイッチを長押しします。マスターシステム以前のゲームの場合は物理スイッチの長押しでしかリセットできません。
「↑ + Start(短く)」でのメニュー呼び出しは覚えましょう。
MegaSDはスーパー32のカートリッジスロットに刺した状態ではメガCD/SEGA CD/MEGA CDソフトを起動できませんが、それを回避するためのオプションが Mobius Strip Technologies - MSDEXP (MegaSD Expansion Adapter) として発売されています。本体がGENESIS(北米リージョンの本体)でスーパー32X/GENESIS 32Xがあれば、SEGA CD 32Xタイトルも遊べるようになります。
MSDEXPを使用すると、下記の写真のようにMegaSDが本当にCD-ROMドライブの代わりとして機能します。これはMegaSDをカートリッジスロットで使用したときと異なり、MegaSD内のカートリッジタイトルにアクセスできなくなることも示しています。
MSDEXP経由のときはMegaSDをFlashcartとしてではなく、純粋にODE(Optical Drive Emulators)として扱うようになる、ということを理解した上で活用すればよいでしょう。メガCD実機のときと同様に、MSDEXP+MegaSDが刺さっていても、32X上のカートリッジスロットを優先して使うことができるので、Mega EverDriveなりのもう一つのFlashcartを用意した上で、カートリッジを抜き差しする運用も可能です。32X本体を抜き差しするよりはスマートかなと。
なお、上記写真でオレンジのコネクタカバーをMSDEXPの下に敷いているように、本体と高さがあっていないため浮いた状態になります。これを補正するため、底に2.5~3.5mm程度のゴム足を付けることをお勧めします。
一点注意する必要があるのが、MSDEXP経由でMegaSDにアクセスするには、本体の電源オン後、1度リセットボタンを押す必要があることです。画面暗転したままになるので最初不良品を引いたのかと思いましたが、販売ページにも書かれているようにこれは仕様です。
MSDEXPにMega EverDrive Pro(Firmware v4.11時点)は使えません。
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