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最終更新日 2021年1月2日
海外で発売された携帯用GENESISの商品名、それが「GENESIS NOMAD」なのです。
ゲームギアよりずっと鮮明な画面、そして改造すればエリアプロテクトがかかっているメガドライブソフトさえも動くという、発売当時は全メガドライバー垂涎というレベルの携帯マシンでした。
備考: NOMAD標準の液晶パネルだと、現在の携帯用ゲーム機の画面と比べれば落ちます。あくまで無改造のゲームギアと比較して鮮明だということです。ただし、後述するRGBDRVを使えば今どきの液晶を使えるので見劣りしなくなります。
NOMADのパッケージ内容は以下の写真の通りです。発売時期によって外箱や梱包に多少の差異があるようです。
上記写真の右下に写っているのがNOMAD標準の電池パックです。単三電池が6本入ります。
1995年に発売されて、当初は国外で買うか、海外通販を利用するかしか入手法はなかったようです。
で、1998年~2000年の間は、秋葉原のメッセサンオーやソフマップで新品が売られていました。最初の頃は3万円レベルだったのですが、最終的には1万円を切るところまで値下げされて、けっこう出回ったようです。
2001年からは、国内外のネットオークションを利用するのが、最も効率のいい探し方のようです。2020年3月現在、eBayだと送料込みで3万円前後でならすぐに見つかると思います。
メガドライブ2用(スーパー32X等も同じ)の物と同じです。型番はSA-190で、標準では付属していません。
標準添付の電池パックを付ける箇所に、NOMAD専用バッテリーを代わりに付けて使用することが出来ます。
アルカリ単三乾電池6本で2時間もたないNOMADですが、専用バッテリー(NOMAD POWER BACK)も8千円近くする上に連続起動時間は3時間程度、充電に12~15時間かかると「高い・あまり持たない・充電に時間がかかる」と三拍子そろっちゃってます。今となっては後述するニッケル水素充電池を利用した方がいいと思います。
充電するにはNOMAD本体と同じく、別売りのACアダプタが必要です。上記した、SA-190(メガドライブ2用ACアダプタ)です。
専用バッテリーを買わずに、一般用の「単三ニッケル水素充電池」を利用する手もあります。現在アルカリ乾電池を使っている方は考慮する価値が高いです。初期投資も低いですし、充電池というのは消耗品ですから、買い直すときにかかる金額・買い易さを考慮すると、NOMAD専用バッテリーよりもこちらの方が優れてると言って過言ではないでしょう。携帯用音楽機器やデジタルカメラなどにも使えるのも魅力です。
後述する、家電のケンちゃんでの改造では給電用マイクロUSB端子増設をしてくれるので、スマートフォン用のモバイルバッテリーを使えるようになります。つまり、前記ニッケル水素充電池を使うよりはるかにパワフルなバッテリーを使えるようになるということです。
NOMADは、メガジェットと同じ様な使い方をすることが可能です。つまりTVやモニタに繋げてプレイ出来るのです。なお、メガドライブ2用のAVケーブルが使えます。
コンポジットビデオやRFでなく、S端子やアナログRGBで繋げたい場合はメガドライブの環境設定の方を参考にしてください。
なお、AVケーブルも標準では付属していません。
NOMADをHDMI接続したい場合はセガハードをHDMI接続する方法をご覧ください。NOMADの出力端子はメガドライブ2と同じですので、MD2用を選べばOKです。
NOMADはカートリッジスロットがGENESIS用にカーブがかかっており、国内メガドライブ用ソフトを抜き差ししようとすると、ちょっと引っかかります。カートリッジの形状が通常のものと異なるサンソフトのソフト(スーパーファンタジーゾーンなど)や、バーチャレーシングなどは、そのままだと差すことすら出来ません。メガキーをかませれば起動出来ますが、それがいやな場合は「NOMADのスロット周りを削る」ことで解決できます。段階分けすると、
こうなります。バーチャレーシング(V.R.)やサンソフトのソフトをNOMADで使う予定がない場合は、第一段階で十分です。それなら約10分で削れます。
NOMADを開けるには、日本国内で一般的ではないネジが使われている関係で、特殊なドライバーが必要になります。
JR秋葉原駅の電気街口から出てすぐのところに、部品・ドライバーを取り扱っている店が並んでいます。私は、その中にある「田中無線電機(株) 工具部・半導体部」で買いました。商品名等を下に記述します。
ドライバーマニアじゃないので、他のメーカーが出しているかどうかとかは分かりませんが、少なくとも確実にNOMADの特殊ねじをまわせるドライバーですので参考までに載せておきます。
あと、お店へのリンクから行ける千石電商で、通販にて購入出来るようです。
正式には国内発売はされていませんので、セガに修理を頼めないと聞いていました。
NOMADは簡単な改造で、GENESIS・メガドライブ両方のソフトをユニバーサルゲームアダプターなしで動かせるようになります。私は自分で改造をしたことがないので改造法を説明することはできないのですが、ゲームファンリンクからリンクさせて頂いているAGS様の「メガドライブ博物館」に詳細な記事が載っていますので、お困りの方は参照してみてはいかがでしょうか。
ただし、一応注意しておきますが、改造は全て自己の責任にて行う必要があります。後述する家電のケンちゃんでの改造ではJP-USのリージョン切り替えができるようにしてくれますので、液晶換装のサービスと一緒にしてもらうのがいいと思います。
NOMAD標準の液晶モニタは2020年現在のレベルの液晶モニタに比べるとさすがに見た目が落ちるのと、ここ数年で寿命を迎えた個体が多いようで、液晶を換装した方がいいです。過去にはビデオ出力での液晶換装があったようですが、2020年3月現在だとRGBDRVを使ったRGB出力での液晶換装がお勧めです。
RGBDRVはNX labsの汎用LCDドライバボードで、家電のケンちゃんで売っていますが、家電のケンちゃんの原田氏により有償での改造サービスが用意されていますので、自分で換装する自信がない人も安心です。
また、以前家電のケンちゃんでLCDDRVでの改造サービスを受けた方はRGBDRVに置き換えるサービスも2020年4月から提供予定とのことです。LCDDRVでも十分に綺麗でしたが、RGBDRVにするとさらに鮮明になります。
weblogにGENESIS NOMADでのLCDDRVとRGBDRV比較ということで写真を何点か上げてあります。
なお、家電のケンちゃんの原田氏による改造は以下の通りです。RGBDRVと液晶パネル(LQ035NC111)の購入とセットです。NOMAD本体は動作するのが前提です(液晶は映らなくなっていてもOKです)。
換装だけでなく、リージョン切り替えに給電用マイクロUSB端子増設をしてくれるのも嬉しいですね。スマートフォン用のモバイルバッテリーを使えるようになるので、上記したニッケル水素充電池を使うよりはるかにパワフルなバッテリーを使えるようになります。そしてMegaSD/Mega EverDrive Pro対応にてNOMADでメガCDソフトを音付きで遊べるのは最高にエキサイティングでした。あと、NOMADの数少ない弱点であったマスターシステム非対応についても克服されて、ますます万能マシン化が進みました。ぶっちゃけ、これだけのサービスをあの値段でやるのは本当にリーズナブルにもほどがあると思います。
マイクロUSB端子からの給電時は本体の電源スイッチは無効です。また、マイクロUSB端子から給電している際は、ACアダプタおよび標準の電池パックは使用しないでください。
RGBDRVはレバースイッチにより画面幅や表示位置、輝度などの画面設定を調整・保存できます。 NOMAD右下の"BRIGHT"を押すことで設定画面をオープン、左右に回すことで設定項目の選択や設定値の変更ができます。変な値で保存してしまった場合、BRIGHTを押しながらNOMADの電源を入れることで初期値に戻すこともできます。
これにより、画面を目いっぱいに使うことも、余裕を持たせてマージン部分を表示させることも、明るくすることも暗くすることも自分好みに変更できるようになりました。設定項目詳細はNX labsサポートページで提供されているRGBDRVのマニュアルをご覧ください。
2020年にRGBDRVが出るまではNX labsのLCDDRVを使ったTFT換装サービスが提供されてました。以下はログの意味で残しておきます。
LCDDRVはNX labsの汎用LCDドライバボードで、家電のケンちゃんで売っていましたが、家電のケンちゃんの原田氏により、有償での改造サービスがされていて自分で換装する自信がない人も安心でした。
なお、家電のケンちゃんの原田氏による改造は以下の通りでした。LCDDRVと液晶パネル(LQ035NC111)の購入とセットです。
マイクロUSB端子からの給電時は本体の電源スイッチは無効です。また、マイクロUSB端子から給電している際は、ACアダプタおよび標準の電池パックは使用しないでください。
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