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最終更新日 2021年6月12日
セガ系ゲーム機を遊ぶ環境について私の環境を事例にし、環境整備する際の参考にしていただければという趣旨のページです。あくまで事例ですので、これがベストなわけではありません。
将来状況が変わることを想定した文書構成にしています。また、一部非セガ系ゲーム機を繋ぐ情報も含めています。
ブラウン管の製造は2015年に終わったので、ブラウン管モニタの新品入手は以前より困難になりました。今後高騰化することも予想されます。また、一般ユーザ向けのPCモニタおよびテレビは16:9の液晶が主流です。そして、有機ELのPCモニタはまだ非常に高価なものしかありません。有機ELテレビは一般人でも手の届くところまで下がりましたが、焼き付き防止機能のためにゲームモードでもラグは液晶より大きな製品しかまだないようです。4Kテレビは一般的になりましたが、4K放送は普及していません。
入力端子はPCモニタ、テレビともにHDMIが普及し、逆にD端子とS端子、およびコンポーネント・ビデオ端子は新製品からはほぼ絶滅しました。コンポジットビデオ端子はまだ生き残っていますが、使わない方がいいでしょう。PCモニタ用は普及価格帯のモデルだとDisplayPortとHDMIが複数付く製品が多く、DVI端子は絶滅寸前、D-sub 15ピンはなんとか生き残っていますが非対応の製品も増えました。
サターン以前のゲーム機を遊ぶのに本当にいいのは15kHzのブラウン管モニタなので、こだわりある人は中古で状態がいいものが残っているうちに準備した方がいいかもしれません。現実解として液晶モニタ/テレビにアップスキャンコンバータを使って接続するのも無難な選択です。
アクションやシューティングを遊ぶ場合、ラグが少ないモニタ/テレビがいいです。プレイ時には "ゲームモード"や "スルーモード"でラグが最小になるようにした方がいいでしょう。前記したようにブラウン管が最強で液晶テレビだと東芝のレグザが定評ありますが、液晶ゲーミングモニタの方がラグに関しては数ミリ秒レベル有利です。受付解像度でも液晶モニタの方が液晶テレビより有利なので、"テレビゲーム"とはいいますが、モニタも1台用意してあった方が便利だと思っています。
ラグの実測値は海外のサイトである程度は調べられますが、日本用製品は載っていないことが多いですし、今時の "ゲーミングモニタ" として売られている製品のスペックはセガハードのゲームを遊ぶときに使用する垂直同期60Hzモードのときの応答速度、内部遅延値が書いてないのが普通です。けっきょく気になる人は自分でディスプレイ・ラグ・テスターで測るか、ラグテスターで測った人の測定値を参考にする以外にありません。私が手持ち製品を測った値はweblogに記載していますのでご参考までに。
液晶モニタで縦画面のゲームを遊ぶのに、ディスプレイスタンドやアームを用意しておくと便利です。Pivot付きのモニタは右90度回転ができるため、DCの式神の城2などは問題なく縦画面で遊べますが、サターンのシューティングで縦画面対応しているものはほぼ全て左90度回転が必要なため、スタンド/アームがないと縦画面で遊べないと考えていいでしょう。
私はergotron Neo-Flex LCDデスクスタンドを使用しています。あまり場所をとらない上に使いやすくて気に入っています。
片方向にしか回転させないのならPivot機能付きのモニタではディスプレイスタンド/アームは不要です。私の知る限りだとPivot機能付きモニタは右方向固定の製品ばかりです。
別途アップスキャンコンバータにまとめてありますが、ここ数年は海外製品の進歩が著しく日本製品を選ぶメリットは限りなく小さいです。私は2017年11月からOSSC Ver.1.6を使っており、XRGB-mini FRAMEMEISTER(フレームマイスター)は、コンバーターの比較動画の作成用途以外には使っていません。ラグの少なさや解像度切り替えへの強さ、よりはっきり、くっきりとした映像で、FRAMEMEISTERでシューティングゲームを遊んでいた時の大きな不満はほぼ解消しました。実際にはFRAMEMEISTERの遅延が我慢できなかったのでブラウン管を再び買って、ふだんコンバーター経由はキャプチャ用途にしか使っていませんが、機器のテスト動画を作成するときに比較するとハッキリとした差を感じます。
ただし、OSSC Ver.1.6は960pを入力できてかつアスペクト比調整ができるモニタ/テレビでないと使いづらく(※)、キャプチャユニットだとXCapture-1のような960p/1200pを入力できてかつ水平同期周波数が60Hzから大きく外れても対応できる強い対応力を持つ製品以外だと相性問題を起こしやすい問題がありました。2021年5月1日(PST)発売のRetroTINK-5X Proはこの類の問題がほとんど起きないことが期待でき、家庭用メインの人に一番よい製品になっています。
※ OSSC Ver.1.6は、手持ち4K TV REGZA BM620Xだと、240p Line 5xは映りましたが、240p/480iはともにLine 4xはNGでした。240pのゲームを遊ぶ際は問題ないのですが、サターン時代の240pと480iが切り替わるゲームのときにイケてない感がありました。OSSC Ver.1.6の手持ち機器でのテスト結果は別ページ をご覧ください。
現在はゲームプレイをPCに録画することが簡単にできます。自分のプレイを見直して攻略に役立てるのもいいですし、YouTubeやニコニコ動画に投稿するのもいいでしょう。基本的なことは「VIPで初心者がゲーム実況するには@Wiki - キャプチャーボード」にまとまっていますので、そちらが参考になると思います。
私は非HDMI機にはマイコンソフト XCAPTURE-1を使っています。この製品の長所と短所を、私が感じている中で述べますと以下の通りです。
長所はいろいろありますが、まず、標準のソフト(Video Keeper2)以外のソフトでも録画できる点です。これは、他の機器から乗り換える人にとっては大きなメリットでしょう。また、人気キャプチャソフト「アマレコTV」なら、AMVフォーマットなどの可逆圧縮フォーマットで録画できるのもメリットです。
短所は少ないようでいて、最初の「intelまたはルネサスのUSB3.0ホスト・コントローラICでないといけない」のが、大きいです。実際、ASUSのマザーボードでよく使われているASMedia Technologyのチップを搭載したPCだと、XCAPTURE-1は使えませんでした。ここに引っかかる人は、拡張USB3.0ボードを別途用意する必要があります。同社のSC-512N1-L/DVIを購入するという選択肢もあります。
また、標準ソフトVideoKeeper2の不具合を2021年1月12日にアナウンスした後、翌日に回避策と今後の対応方針を発表してから4か月ものあいだ音沙汰がなかったですし、マイコンソフト事業部公式Twitterアカウントも2019年9月から活動を停止しており、サポート力の低下を感じさせます。
HDMI機にはPCレスタイプのキャプチャユニット I-O Data GV-HDREC と AVerMedia ER330 を使っています。
キャプチャの節で書いた内容だけですとイメージしにくいと思いますので、実際の構成例を図にしてみました。
2015年6月にブラウン管モニタを再購入してからはそちらがメインのゲームモニターで、HDMI機を遊ぶときは4Kテレビ、PCのゲームを遊ぶのには液晶モニタを使ってます。14インチの方はセガハード、20インチの方はほぼ縦にしっぱなしでアーケード基板やXbox360に使っています。
上記図はRetroTINK-5X Proが届く前の構成です。RT5X-Proが届いてからは、家庭用はgscartsw経由でRT5X-Proに、アケ基板はXSYNC-1経由でOSSC Ver.1.6に繋げる構成に変更しての運用を試しているところです。