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最終更新日 2024年7月20日
ラインダブラー方式の超低遅延コンバーター「Open Source Scan Converter(以下OSSC)」のVer.1.6とVer.1.7、およびVer.1.8について以下で記載します。XRGB-mini FRAMEMEISTERと比べた時にほとんどの点でとても大きく優れていますが、設定の複雑さと映像機器との互換性にやや難があり導入および運用のハードルはやや高めです。とりあえずキャプチャユニットや液晶モニタを買い足すガッツがあるなら、問題なく活用できると思います。
私がVer.1.6の稼働を確認したモニタはIO DATA LCD-RDT242XPBとBenQ RL2460HTとPixio PX329、IO DATA LCD-GCQ321HXDBなどです。テレビは4K TV REGZA BM620Xで確認しています。また、マイコンソフト XCapture-1やMagewell Pro Capture HDMI 4K Plusでのキャプチャができることも確認しています。
以下の文書はOSSC Ver.1.6が最新機種のときに書かれています。マイナーバージョンアップ版であるVer.1.7についてもそのまま使えるはずですが、Ver.1.7は所有していないので実際に私が使って試した情報ではないことにはご留意ください。FirmwareはVer.1.6と共通なので特に違いが出る箇所があるとは思っていませんが念のため。
後継機 OSSC Proについては別ページに移動しました。DExx-vd_islについてもOSSC Proのページに記載してあります。
マイナーバージョンアップ版である OSSC Ver.1.8 が2023年10月末に販売されました。Firmwareも変わり、アーケード基板やレトロPCへの対応度が上がるようです。詳細は "OSSC Newsletter Issue 22 – New OSSC and OSSC Pro!" をご覧ください。その後もFirmwareの更新がされていますが、当ページの更新は2024-07-20をもって終了しました。最新情報は公式ページやOSSC Wikiをご覧ください。
一番基本的な「OSSCとはなんぞや」ということを一言で表すと、"レトロゲーム機をいまどきのテレビ/モニタにHDMI接続するためのコンバーター" となります。フレームマイスターとかRetroTINKとかの類の製品です。
細かな製品仕様は、下記製品ページをご覧ください。価格は2021年12月21日時点のものです。OSSC Proを控えてVer.1.6は15ユーロ値下げされ110ユーロで販売されていましたが、2021年12月21日にOSSC Classic 1.7がリリースされた関係でさらに値下げされて85ユーロになりました。
2021年12月にリリースされたOSSC Ver.1.7は本体のみだと110ユーロです。Retro Frogのケースが標準になったのと、過電圧保護回路がつき、本体が熱くなりにくくなった違いがあります。
2023年10月末にリリースされたOSSC Ver.1.8は本体のみだと115ユーロです。OSSC Ver.1.8からファームウェアが新しくなり、アーケード基板やレトロPC用途での対応度が上がるようです。このファームウェアはVGP製のOSSC Ver.1.6/Ver.1.7でも使えるようですが、その際は本体の改造が必要なようです。詳細は "OSSC Newsletter Issue 22 – New OSSC and OSSC Pro!" をご覧ください。
OSSC Ver.1.6をオプション全込み(当時はリモコン用シールはなかった)で購入すると、以下が届きます。2017年11月に私が購入した際の送料は約15ユーロでした。
※ サムネイルをクリックすると拡大画像が表示されます。
ACアダプタはDC 5V 1A – 2.1 x 5.5mm positive tipです。
VGP公式サイト - ABOUT THE “BOOTLEG” OSSCSに書いてあるように、AliExpress、eBay、AmazonでVGPより安価に売られている新品のOSSCはほぼすべてパッケージとしてはBootleg(海賊版)とVGPにいわれるのが妥当なものでしかありません。狭い界隈の中でVGPの説明書やアフターサービスにただ乗りしようとする輩にお金を落とすよりも、VGPから購入して開発元にお金が回るようにした方が長い目で見たときには得だと思います。区別の仕方は、パッケージに"bitfunx"や"Kaico"や"Ciyoon"と書かれているものが一つの目印になりますが、派生が増えすぎてそうとばかりも言えなくなっています。なんにしろ、高いものでもないので本家以外から買うのは止めた方がいいです。非公式品を買って使用数日で壊れたケースも何回か聞いていますし、VGPはVer.1.7で品質アップしていますし。
日本仕様のアナログRGB21ピン(JP21)からSCARTへの変換ケーブルは穴場開発事業団からも購入できます。Amazonには並んでいませんが、メールにて「RGB21ピン→SCART変換ケーブル」を注文すればOKです。穴場開発事業団はメールで注文すればJP21仕様で発売している各種RGBケーブルをSCART仕様で作成してくれるので、今後に備えてSCARTに揃えるのも手です。
なお、VGPのマニュアルに書かれているように、AV3入力端子(RGB Mini D-Sub15PIN(3列))には同期ローパスフィルタがありません。ドリームキャストやレトロゲーミングPCの接続に使うのには問題ありませんが、アーケード基板の接続は避けた方がよいようです。実際、私の環境ではシグマAV7000→XSYNC-1でAV1入力(SCART端子)では映りますが、AV3入力だと映りません。伝聞ですがAV3にアーケード基板をつないでOSSCが故障した事例もあるようです。これは、OSSC AV3 use AV1 RGB modなるぷち改造で回避できるようですが、素直にAV1入力(SCART)を使った方がスマートだと思います。ただし、タイトーF3基板を使うときは、この改造とH-PLL設定の変更を組み合わせるのがよいそうです(※)。
レイフォースも含むタイトーF3基板をOSSC Ver.1.6/Ver.1.7で使うときにはOSSC AV3 use AV1 RGB modの改造をせず、運用回避する方法もあるようです。詳細は前記リンク先をご覧ください。
前記したようにOSSC Ver.1.6のMini D-sub15ピン端子は無改造だとアーケード基板用途には基本使えませんが、Mike Chi氏が以前公開した回路を使用した VGA2SCART という製品があり、こちらでアトミスウェイブをVGA→SCART変換することで480p接続できることは確認済みです。他の同様の製品では試していないのでここでは割愛します。
レベルを下げて理論で殴る - OSSCを買いました&AC版大往生のセッティングあれこれ
怒首領蜂大往生ブラックレーベルのトッププレイヤーである、ろくきちさんにより、怒首領蜂大往生ブラックレーベル基板(PGM版)をPixio PX5 HAYABUSA2とElgato Game Capture HD60Sを使った構成での設定例が紹介されています。サイズ変更や明るさの変更など参考になる人は多いと思います。
Equinox Development - アストロシティ復活計画 第5回 OSSCでラグフリーなプレイ環境構築の巻
同人サークル Equinox Developmentより、90年代アーケード基板中心にIODATA EX-LDGC271TBやiiyama XUB2495WSUでの設定例を含めて、OSSC全般について紹介されています。とてもよくまとまっていると思います。
このページを見ている人が一番しりたいのはここだろうということで、自分なりに思ったことを。厳密な比較はよそ様をご覧ください。
FRAMEMEISTER以上に、くっきり、はっきりとした映像
FRAMEMEISTERにはない、RGB Mini D-Sub15PIN(3列)入力端子がある → DCのVGA接続に便利
超低遅延(ただし、解像度によってはモニタ側で自動変換されるため、高速なビデオスケーラーを挟まないとそこでロスするが、最近のモニタはここが高速なのであまり気にする必要はない)
ゲーム中に解像度が変わるゲームのときに、FRAMEMEISTERより画面暗転頻度が少なく、また画面暗転した場合も時間が短い (ただし、RetroTINKやGBS-Cよりは弱い)
プログレッシブ/インターレースの違いも含め、入力解像度ごとに出力設定を変更できるので細かな設定ができる
付属の液晶ディスプレイを使用して設定変更できるので、FRAMEMEISTERで同期関係の変更をするときのように一瞬映らなくなって設定変更が滞ることがない
手持ちだとFRAMEMEISTERではXSYNC-1なしだと、同期レベルの変更をしないと映らないアーケード基板が多く、また基板ごとに最適な同期レベル値が異なるため扱いが煩雑だったが、OSSCでは映らないレベルの問題は起きていない(あくまで手持ちでは)
アーケード基板については、うちの手持ちだとOSSCがデフォルト設定のままで映らないレベルの問題が起きたものはありませんが、1970年代ものや1980年代初期もので映らないものが何点かあることは伝え聞いています。この辺りは使っているモニタ/キャプチャユニットや中継する機器などで変わる可能性もあるので、けっきょくは自身にて調べるしかないと思います。
映らないレベルの問題が起きたことがないといいましても、サンダーフォースACは穴場開発事業団のRGB信号安定化ユニットなしだと安定しなかったですし、レイフォースも同期乱れが頻繁に発生するため実質NGです。ただ、これは前記したような回避手段があります。
S端子、コンポジットの入力がない → Video Game Perfectionから発売されたKoryuu(古流)なるコンポジットビデオ/Sビデオ to コンポーネントビデオの変換をするトランスコーダーを別途用意する必要がある
元映像の整数倍にしか拡大できないため、単体でモニタ側に適合する解像度にできないケースがある → その場合、モニタ/TV側のスケーリングに頼るか、別途ビデオスケーラーを用意する必要がある
ゲーム中に解像度が変わるゲームのときに、ブラウンのときと異なる見え方(画面サイズの差異)が発生する → ビデオスケーラーにより1920x1080なり、2560x1440なりに固定化したら改善する
映らないモニタ/TV/キャプチャボードが比較的多い(?)。入力ソースと出力側の設定がOSSC経由で受け付けられる適正な解像度・垂直走査周波数でないケースでノイズが入ったり大きく乱れたりする
プログレッシブ/インターレースの違いも含め、入力解像度ごとに出力設定を変更しなくてはならないので設定に時間がかかる
現在の設定状態の確認や、設定変更を接続しているディスプレイの画面からはおこなえない(Fw.0.85にておこなえるように)
デインタレースがやや苦手。480i Line 2x/Line 4xはbob方式固定である
日本語情報が少ない
フレームマイスターはプログレッシブ入力時は約1フレーム(16ms)、インターレース入力時は約2フレーム(32ms)ものラグがあります。OSSC/RetroTINK-2X/RAD2Xは単体ではプログレッシブ/インターレース入力ともに1msを大きく下回るラグしかなく、STG/ACTを遊ぶときにはっきり差を感じます。手持ちの映像機器で1/100msまで測れるディスプレイ・ラグ・テスターを使って自動変換のロスも含めたラグを検証した結果も参考にしていただければと。
上記「単体で1920x1080にできないケースがある」は欠点として上げてはいますが、高性能ビデオスケーラーを用意することで二重にスケーリングすることなく4K以上のモニタ/TVに対応できますので、短所となるのはあくまでフルHD世代のモニタ/TVを使っている場合でしかありません。
映らないモニタ/TVやキャプチャボードについては、FRAMEMEISTERだと映って、OSSCだと映らないというケースがどれだけあるのかがわかりませんが、Webを見ていると相性問題が激しいと評価している人が多いようです。OSSCについてはSupport ForumやOSSC Display Compatibilityから参照できるので、手持ちが該当しないか購入前に確認するといいでしょう。あと、RetroRGBによるOSSC対応キャプチャボードの比較動画も参考になるかもしれません。ただし、家庭用据え置き機をPCモニタに映す場合はそんなに心配しなくてもいいとも思っていて、240p Line 2xの最低ラインですら映らないケースはあまりないと思います(当然ですが保証はしません)。問題になりやすいのはキャプチャの方です。
注1.受信機側が解像度や垂直走査周波数をどこまで許容するか、しないかで変わるようです。たとえば4K TV REGZA BM620Xだと、OSSCで480pの映像をスルー設定にしているときは映るのですが、2x(1440x960)にすると映らなくなります。あと、アーケード基板で特殊な周波数のものも受信機側が受け付けるかどうかで大きく変わります。私の使っているXCapture-1は比較的この辺りが強いようです。
OSSCの出力解像度による相性問題の多くは、別途mClassicなりのビデオスケーラーを使うことで解消できるはずです。mClassicは240p Line 2X、480i Line 2X、480p Passthruを1080p or 1440p化してくれますし、アスペクト比の4:3化も可能です。逆に、OSSC単体で240p Line 4x、Line 5xが4:3で映る環境ではビデオスケーラーの必要性は低いでしょう。といいますか、mClassicはアンチエイリアシングなどのフィルタリング処理をオフにできないため、個人的には使わないに越したことはない認識です。OSSC ProのAdaptive line multiplicationモードに期待です。
日本語情報が少ないのを少しは解消する意味でこの文書を書いていますが、ぶっちゃけトラブル起きた時に英語サイトを見る気がない人は買わない方がいいでしょう。
けっきょく長所と短所は隣り合わせです。結論としてゲームプレイが第一な人にはOSSC Ver.1.6の方が圧倒的にXRGB-mini FRAMEMEISTERより優れているのですが、映像機器との互換性はフレームマイスターの方が高く、両方ともあった方が安心感は高いかもしれません。ただし、私は3年半そう思ってフレームマイスターを予備機として待機させましたが、実際には一度も出番はなかったことは付記しておきます。とりあえず映る環境をきちんと構築できれば、2Dシューティングやアクションをガチで遊ぶ人は特にはっきりとしたメリットを感じられると思います。それだけの差はあります。
あとセガハード的には重要ではないのですが、480i映像のデインタレースだけはフレームマイスターの方が綺麗なので、解像度切り替えなしの480iキャプチャ用途だけならフレームマイスターの出番もあると言えるでしょう(プログレッシブ映像はOSSCの方が圧倒的に綺麗です)。ただし、フレームマイスターは前述したようにインターレース入力時にとても大きな遅延が発生しますし、ゲーム中にインターレースとプログレッシブの解像度切り替えが入るとありえないレベルの信号ロスがあるので、今時のコンバーターと比べるとすでにゲームプレイ用途には向いていないと言わざるを得ません。また、インターレースについては2021年に発売された RetroTINK-5Xならフレームマイスターに劣ることもないため、そちらを選ぶのもよいでしょう。フレームマイスターは高値で売れるうちに処分してOSSCなりRetroTINK-5Xなりに乗り換えてよりよい実機ライフを目指すことをお勧めします。
前記したOSSC ProではOSSC Ver.1.6の弱点がかなり補強されるようです。
microSDメモリを使用してファームウェアを更新できます。ファームウェアの更新内容はWikiのFirmware changelog and roadmapで参照できます。なお、Ver.1.6とVer.1.7のFirmwareは共通です。
OSSC Ver.1.8からファームウェアは変わります。OSSC Ver.1.6でも本体を改造すれば新ファームウェア(Ver.1.xx系)を使うことができるようになるようですが、ここに記載してあるのはあくまでOSSC Ver.1.6/Ver.1.7用の旧ファームウェアの更新手順です。
OSSC Ver.1.6/Ver.1.7の起動画面で確認できます。
2022年2月21時点の最新版はVer.0.90です。Ver.0.87からOSDが一新されて分かりやすくなりました。また、Ver.0.89からプロファイルのエクスポートができるようになりました。
以下から入手できます。OSSC Ver.1.6の場合、オーディオオプション付き(ファイル名に「-aud」が付いている)を選んでください。ファイル名に「_jp」がついているものは、日本語版ですが、英語版のままで特に困ることもないでしょう。というか、Webで資料を探すときにかえって調べづらくなるので、英語版のままで使った方がいいと思っています。
ファームウェア提供場所 (2021-01-02追記 いつの間にか提供場所が変わっていました)
Web上最新のファームウェアのバージョンが1で確認したバージョンと等しかった場合は、以降の手順は不要です
1番でダウンロードしたバイナリをWin32 Disk Imagerを使ってmicroSDカードに書き込みます。microSDカードは4GB未満のものでも、SDHC、SDXC規格のものでもOKです。
OSSCの電源がオフの状態でmicroSDカードをOSSCに挿し、電源を入れます。メニューボタンからでてくるメニューで「Fw. update」を選択します。
microSDメモリ内に入れておいたファームウェアが表示されるので、「1」を選択してファームウェアを更新します。
ファームウェアの更新が終わったら再起動が必要な旨のメッセージが表示されるので、OSSCの電源を入れなおします。
英語ですが、OSSC ファームウェア更新のチュートリアルビデオもあります。上記手順でわからなかった方はそちらをご覧ください。
何ができるかはOSSC Wikiをご覧ください。ものすごく細かいところまで設定できるので、映像ごとのベストはご自分で探してくださいとしか言えません。ただし、家庭用ゲーム機用のプロファイルはOSSC Optimal Timing Profilesにサンプルが豊富にありますので、活用するのが近道です。OSSC Wikiの Optimal timings のページも役に立つことでしょう。
なお、ファームウェアを更新すると設定は初期化されます。都度手で設定するのが手間に感じる人は、OSSCプロファイル作成サイトでプロファイル設定用のファイルを作成し、binファイルをWin32 Disk Imagerを使ってmicroSDカードに書き込み、"Settings > Import settings"からインポートするのも手です。といいますか、各種家庭用ゲーム機については、前述したOSSC Optimal Timing Profilesから各機種用の設定テンプレートをダウンロードして、プロファイル作成サイトから名前付きのプロファイルを作成するのがお勧めです。その際は汎用のGeneric 4:3も入れておくといいでしょう。
Firmware Ver.0.88用のメガドライブ用設定ファイル "ossc_profile_0.88_Genesis_320.json" は320x240のsampler_phase設定値が間違っているようで、そのままだと画面がボケボケになります。インポート前に正しい値(17 → 5)に変えるか、インポート後にSampling opt. > Adv. timing > 320x240 > Sampling phase を56 degにするなりで対処した方がいいでしょう。
以下は自分のメモです。
Menuから、Output optで各解像度ごとに倍率を変更できます。モニタやキャプチャユニット側が受け付けられる最大解像度をまず試してみて、それが映らなかったりアスペクト比が狂う場合は順次さげていく感じで、自分の環境に最適な設定を探してください。240p, 480iともにLine 4x、480pはLine2xで映せるモニタやキャプチャユニットがあるといい感じです。240pのLine 5xは家庭用ゲーム機だといい感じですが(※)、画面の端まで映像表示しているアーケード基板の場合、画面調節が必要になるかもしれません。1600x1200での240p Line 5xを受け付けてくれるなら、そちらの方がいいと思います。
OSSC Wiki - Line5x formatに、Line 5xモードを使用している場合はSampling opt > Adv. Timing (1600x240)からH.samplerateを1950に調整した方がよい旨が書かれています。アスペクト比の補正の意味とのことです。
アナログRGB 21ピンで15kHzのゲームを接続している場合などは、「240p/288p proc」をデフォルトの「Line2x」から「Line3x(720p)」か、「Line4x(960p)」「Line5x(1080p/1200p)」にすればよいでしょう。
「Line4x(bob, 960p)」に変更しても問題なく映るようなら変更します。ただし、手持ちの機器でテストしたら「480i/576i proc」をデフォルトの「Line2x(bob)」から変えると受け付けてくれないケースが多かったです。
メガドライブのソニック・ザ・ヘッジホッグ2の2Pモードはこちらの解像度です。また、サターンだと240pと480iが場面により切り替わるゲームが多々あり、一瞬暗転したりします。
こちらは「480p/576p proc」をデフォルトの「Passthru」から「Line2x」に変えると4K TV REGZA BM620Xでは映らなくなりました。ただし、IO DATA LCD-RDT242XPBではどちらでも映りますし、XCapture-1も同様にどちらでもOKです。
以下に、手持ち機器でテストした結果を記載しておきます。
最終出力先 | 種類 | OSSC Input |
OSSC Output(OSSCに直接続) | 備考 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
passthru | Line2x | Line3x | Line4x | Line5x | ||||
IO DATA LCD-RDT242XPB |
IPS FHD液晶モニタ | 240p | Yes | Yes | Yes | Yes | Yes | |
480i | Yes | Yes | No | Yes | - | |||
480p | Yes | Yes | - | - | - | |||
BenQ RL2460HT |
TN FHD液晶モニタ | 240p | Yes | Yes | Yes | Yes | Yes | 240p Line 5x以外はサイズが小さくなったり横長になったり |
480i | Yes | Yes | No | No | - | サイズが小さめになる | ||
480p | Yes | No | - | - | - | サイズが小さめになる | ||
Pixio PX329 |
VA WQHD液晶モニタ | 240p | Yes | Yes | Yes | Yes | Yes | Line 5x以外は横長表示 |
480i | No | No | No | No | - | 4xは映るが頻繁に暗転 | ||
480p | Yes | Yes | - | - | - | 横長表示 | ||
IO DATA LCD-GCQ321HXDB |
IPS WQHD液晶モニタ | 240p | Yes | Yes | Yes | Yes | Yes | 240p Line 5xは1600x1200で。モニタ側でのアスペクト比固定表示設定推奨 |
480i | Yes | Yes | Yes | Yes | - | モニタ側でのアスペクト比固定表示設定推奨 | ||
480p | Yes | Yes | - | - | - | モニタ側でのアスペクト比固定表示設定推奨 | ||
TOSHIBA REGZA BM620X |
VA 4K液晶テレビ | 240p | No | Yes | Yes | No | Yes | |
480i | Yes | Yes | No | No | - | |||
480p | Yes | No | - | - | - | |||
Micomsoft XCAPTURE-1 |
キャプチャユニット | 240p | Yes | Yes | Yes | Yes | Yes | 240p Line 5xは1600x1200で |
480i | Yes | Yes | No | Yes | - | |||
480p | Yes | Yes | - | - | - | |||
I-O DATA GV-HDREC |
キャプチャユニット | 240p | Yes | Yes | No | No | No | 横長に保存される |
480i | Yes | Yes | No | No | - | |||
480p | Yes | No | - | - | - | 横長に保存される | ||
ClonerAlliance Flint 4KP Plus |
キャプチャユニット | 240p | Yes | Yes | Yes | Yes | Yes | 横長に保存される。 |
Magewell Pro Capture HDMI 4K Plus |
キャプチャボード | 240p | Yes | Yes | Yes | Yes | Yes | 240p Line 5xは1600x1200でのみ確認 |
480i | Yes | Yes | Yes | Yes | - | Line 3xはアスペクト比が縦長になった(Magewell Capture Expressにて) | ||
480p | Yes | Yes | - | - | - | |||
Elgato Game Capture HD60 X |
キャプチャユニット | 240p | Yes | Yes | Yes | Yes | Yes | 240p Line 5xは1600x1200で (全解像度、全設定OBS Studioにて確認) |
480i | Yes | Yes | No | Yes | - | |||
480p | Yes | Yes | - | - | - |
GV-HDRECは上記でYesで記載していてもアスペクト比が狂うケースが多く、直接つないだ時はOSSCとの相性はあまりよくありません。ビデオスケーラー経由にして1080pにスケーリングしてからの方がアスペクト比的に良いと思います。その際はOSSCは240p Line 2xなりの低解像度にする必要があるかもしれません。なお、横長に保存されたMP4を動画編集ソフトでアスペクト比調整することはできます。
Flint 4KP Plusは240p Line 5xでキャプチャできることはできたのですが、H.samplerateを1950にはできないためアスペクト比はミクロに狂います。また、メガドライブでライブ配信したら1時間の間に4回程度音が途切れたので、私の環境とは相性がよくありませんでした。
アーケードゲーム基板で画面が欠けているときは以下で調整します。手持ちの基板で調整した例を載せておきます。なお、H.backporchが水平位置調整、V.backporchが垂直位置調整、H.activeが水平幅、V.activeが垂直幅の調整です。ただし、activeを変更するとキャプチャの方に影響が出やすいようです。
Sampling opt. > Adv. timing > 1280x240 (4Xのとき)
H. backporch 170 → 154以下 (3Xのときは128 → 110以下)
Sampling opt. > Adv. timing > 1280x240 (4Xのとき)
V. backporch 15 → 39
Sampling opt. > Adv. timing > 1280x240 (4Xのとき)
V. backporch 15 → 21
アーケードゲーム基板で明るすぎると感じたときは、以下である程度は調整できます。
Video in proc > Pre-ADC Gain
8 → 0-7
2019年11月11日にリリースされたFw.0.85からOSD(On-Screen Display)がされるようになりました。OSSCの電源オン時や映像入力開始時に以下のように入力ソースの情報が画面左上に表示されるのですが、動画キャプチャする場合などで消したい場合は下記から設定変更できます。
Settings opt. > OSD status display
5s → Off
OSD自体をオフにしたい場合は下記を変更すればよいです。
Settings opt. > OSD enable
On → Off
とりあえず簡単なテスト動画を。
第一弾として、マスターシステム、メガドライブ、セガサターン、ドリームキャスト(RGB 21ピン)、ドリームキャスト(VGAボックス)でテストした動画を上げています。
YouTubeに上げているものも同じです。お好みの動画サイトでご覧ください。
OSSC (Open Source Scan Converter) Test at SEGA Hards, 720p60fps
第二弾は国内版サンダーフォースIVをSound ModなGENESIS(JPリージョン設定)で遊んだ動画です。TFIVは過去何度か動画を上げているので、そちらとの比較をするための意味でしたが、動画にしたら定期的にカクついていたので、いったん取り下げました。これは、音をXCapture-1からでなく、サウンドユニット経由にしたのが原因でした。
第三弾は欧州PAL版のセガハードでのテストです。PAL SEGA Master SystemとPAL MEGA DRIVE IIで録っています。
YouTubeに上げているものも中身は同じです。
OSSC (Open Source Scan Converter) Test at PAL SEGA Hards, 720p50fps
第四弾は非セガハードでのテストです。
YouTubeに上げているものも中身は同じです。
OSSC (Open Source Scan Converter) Test at PlayStation2/Xbox360/Wii, 720p60fps
第五弾は国内版サンダーフォースIVをMULTI-MEGAで遊んだ動画です。第二弾がなぜかカクついていたので録り直してみました。今回は大丈夫かと。
YouTubeに上げているものも中身は同じです。
[OSSC Ver.1.6]Thunder Force 4[MEGA DRIVE original console, NORMAL rank] 720p 60fps
サンダーフォースACを遊んだ動画です。手持ち基板の中でこれだけが"音声ノイズが入りまくる"、"ゲーム途中で同期乱れが起き、最悪キャプチャが中断される"などの問題がおきていたので、ダメ元で穴場開発事業団のRGB信号安定化ユニットを使ったら最後までキャプチャできました。あと、いつもはアマレコTVを使っているのを、これだけはVideoKeeper2を入力解像度優先モードで使っています。
YouTubeに上げているものも中身は同じです。
[OSSC Ver.1.6]Thunder Force AC [Arcade original PCB, NORMAL rank] 1080p
アクション、シューティングゲーム向きアップスキャンコンバーター各種をシグマAV7000 + ファンタジーゾーン(SYSTEM16B基板)でテストして比較できるようにしています。OSSCは「240p Line4X」と「240p Line 2X → mClassicで1080p」の2パターンを収録しています。
YouTubeに上げているものも同じです。
FRAMEMEISTER, OSSC, RetroTINK-2X(with mClassic) compare (SYSTEM16B: 240p)
XRGB-mini、OSSC 240p Line 4x、OSSC 240p Line 2x + mClassic、RetroTINK-2X-Pro + mClassic、RAD2X(MD2用) + mClassicをメガドライブ2で比較した動画です。
YouTubeに上げているものも同じです。
FRAMEMEISTER, OSSC, RetroTINK-2X(with mClassic) compare (MEGA DRIVE)
XRGB-mini、OSSC 240p/480i Line 4x、OSSC 240p/480i Line 2x + mClassic、RetroTINK-2X-Pro + mClassic、RAD2X(SS用) + mClassicをセガサターンで比較した動画です。
YouTubeに上げているものも同じです。
FRAMEMEISTER, OSSC, RetroTINK-2X(with mClassic) compare (SEGA Saturn)
XRGB-mini、OSSC 240p/480i Line 4x、OSSC 240p/480i Line 2x + mClassic、RetroTINK-2X-Pro + mClassic、コロンバスサークル DC用HDMIコンバーターをドリームキャストで比較した動画です。
YouTubeに上げているものも同じです。
FRAMEMEISTER, OSSC, RetroTINK-2X(with mClassic) compare (Dreamcast)
手持ち縦画面のアーケード基板でのテストです。一面番長しています。
YouTubeの方は縮小なしかつ本当の縦画面にしているので、どちらかというとこちらがお勧めです。
OSSC (Open Source Scan Converter) Test at Arcade PCB(vertical)
手持ち横画面のアーケード基板でのテストです。一面番長しています。
YouTubeに上げているものも同じです。
OSSC (Open Source Scan Converter) Test at Arcade PCB(horizon)
XRGB-mini、OSSC 480i Line 4x、RetroTINK-2X Pro、GBS-C AIO、RetroTINK-5X Proをドリームキャストのインターレースで比較した動画です。
YouTubeに上げているものも基本同じですが、説明文がGlobal向けです。
Video comparison of deinterlacing capabilities of low-latency converters (DC 480i)
プレイステーション2の最高画質はRGsB(Sync on Green)だとよく言われるのですが、RGsBとHD Retrovison Component Cableでの480p接続とで実際に比較してみました。RetroTINK-5Xの発売を控えて、同ケーブルでの480i Line 4xのサンプルともども上げておきたかった意味もあります。
YouTubeに上げているものも基本同じですが、説明文がGlobal向けです。
OSSC Ver.1.6 480p/480i, RGB - Component compare, Playstation2
Fw.v0.89のテストの意味の動画ですが、FirebrandXのプロファイルを使ったサンプルがここになかったので挙げておきます。
YouTubeに上げているものも基本同じですが、説明文がGlobal向けです。
[OSSC Ver.1.6(Fw.v0.89)] Thunder Force III [Mega Drive original console, Mania rank] No-miss clear
Elgato Game Capture HD60 XがOSSC Ver.1.6経由での変態周波数基板をどれだけ受け付けられるかを軽くテストした動画です。
YouTubeに上げているものは本当に1600x1200(4:3)で収録していますが、説明文がGlobal向けです。
Elgato Game Capture HD60 X + OSSC Ver.1.6 240p Line 5x (1600x1200) Arcade PCB's capture test
他にもアーケード版ドラゴンバスターやアーケード版ドルアーガの塔、メガドライブ版サンダーフォースIII、アーケード版ぶたさん、アーケード版ファンタジーゾーン、アーケード版スラップファイト、アーケード版エスプガルーダなども上げているので気になる方は。
自作ではない動画を紹介します。
FirebrandXさんによるOSSC Optimal Timing設定のチュートリアルです。
FirebrandXさんによるメガドライブとマスターシステムのOSSC Optimal Timing設定の解説です。
さと@STG/レトロ系VtuberさんによるOSSC Ver.1.6の解説です。
Wobbling PixelsさんによるGENESIS/MEGA DRIVEのOSSC Optimal Timing設定の解説です。
Set OSSC NTSC optimal timings for Sega Genesis/MegaDrive Best Image & Aspect Ratio explained
ctrl-alt-reesさんによるOSSC Ver.1.6/1.7でFirmware V1.xx系を使えるようにするModの解説です。
他にも、YouTubeで「Open Source Scan Converter」で検索すれば大量にサンプルが出てきます。
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