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最終更新日 2023年8月26日
2023年後半発売予定の4K対応アップスキャンコンバーター「RetroTINK-4K」について以下で記載します。
一番基本的な「RetroTINK-4Kとはなんぞや」ということを一言で表すと、"レトロゲーム機をいまどきのテレビ/モニタにHDMI接続するためのコンバーター" となります。フレームマイスターとかOSSCとかの類の製品です。2021年に発売されて以来、ユーザから好評を得ている RetroTINK-5X を4K対応した上で色々パワーアップしているようです。
RetroTINK-4K Proは一番基本的な赤白黄のコンポジットビデオ接続もできますし、S端子、コンポーネントビデオ(D端子)やアナログRGB接続も可能です。S端子、コンポーネントビデオ(D端子)は新しめのテレビ/PCモニタには既に基本ついていないですし、いまどきのテレビ/PCモニタに直接アナログ接続するのは大きな遅延の原因になりやすいのをRetroTINK-4Kを使えば回避できる上に画面も綺麗です。
細かな製品仕様は、近日中に公開されるであろう公式サイトの製品ページやユーザマニュアルをご覧ください。
現時点では発売前公式アナウンス Introducing the RetroTINK-4K が参考になると思います。
RetroTINKシリーズの新たなフラグシップ機です。機能は240p, 480i, 480p, 720p, 1080i, 1080pを4K(2160p)にアップスキャンコンバートしてHDMI出力するのが基本です。1080pや1440p、480pも標準で出力できます。出力解像度はmodeline textによりカスタム解像度も対応しているとのことです。
ミニD-sub15ピン端子(HD-15)とSCART端子は柔軟に設計されており、RGBS/RGsB/RGBHV(HD-15のみ)だけでなくYPbPrにも対応し、またブレイクアウトケーブルを使用することでS端子、コンポジットビデオの入力も可能です。HD-15端子がない上、SCART端子からのRGsB(Sync on Green)に非対応だったRT5Xより使いやすくなってます。
SCART端子には固定するためのマウンタ用ネジ穴がつくため、サードパーティ製品によりHD-15のようにがっちり固定できるようになることが期待されます。個人的にはこれが標準化され、SCART Switchにも搭載されるようになって欲しいです。
Mike Chi氏Twitterアカウント : ここが最新です。ただ活発すぎると感じるかもしれません。
RetroTINK Discord : RT5Xではサポート、ヘルプ、ベータ版ファームウェアの提供などがされていました。現時点では "rt4k-progress" というチャンネルがあります。
RT5Xのときと同様に、Weblogの方にFirmware更新断面での情報を残していく予定です。
発売前なのであくまで予想です。そもそも厳密な比較はよそ様をご覧ください。
ゲーム用アップスキャンコンバーターとしては実質初となる4K対応
基本は自動変換に任せてよく、画質を求める場合も入力ソースごとに用意されたプリセットを選択することで細部は自動判定して適切にコンバートしてくれるため、細かな設定が不要でシンプル
Triple Bufferではゲーム中に解像度が変わるゲームに最高レベルで強く、よほどデリケートなキャプチャユニットでない限りは暗転はほぼない(はず)
フレームマイスターと比べると低遅延。特にFrame Lock/Gen Lockモード時にはゲームプレイでハッキリ違いを感じられるだけの差が出るる(はず)
(おそらくTriple Bufferのみだが)出力解像度に1080p120と1440p120があり(100Hzもある)、BFIにより残像感を減らすことができる。Triple Buffer時の表示遅延も減るはずなので、解像度切り替えの強さと低ラグをバランスよく実現できる(はず)
Generic 4:3, Generic 16:9のときもYUV444(のはず)
UHD世代のモニタ/テレビで解像度による相性問題を心配する必要がない。キャプチャユニットとの相性問題も起きづらい(はず)
OSSC Ver.1.6/1.7にはない、S端子、コンポジットビデオ入力端子がある
画質的な意味でもラグ的な意味でもインターレースに強い。FRAMEMEISTERはもともと2023年時点では低遅延とはいえない機種なのにインターレースのときはさらに悪化するし、OSSC Ver.1.6はLine 4xでのデインタレース方式はbobのみで比較的不得手としている
スキャンライン生成機能が豊富。疑似HDR機能との組み合わせての疑似CRT的な映像出力はRT5Xよりさらに進んだものになっている
HDMI入力端子があるため、メガドラミニなどのミニゲーム機も使いやすい
回転機能によりモニタ/TVは横画面のまま縦シューを遊ぶことができる(かも)
(古めの)PCやアーケード基板などのメインストリームから外れるソースからの信号についてRT5X-Proより受け付けるよう設計されている(※)。
※ あくまで家庭用ゲーム機用だったRetroTINK-5X Proより広く使えることが期待できます。RetroTINK-5X ProはV-Syncが50Hz超55Hz未満のときに映らなかったのがどうなるかに個人的に注目しています。なお、タイトーF3は外部の同期整流なしで対応している模様(RetroRGBの記述より)
それなりにお高い
日本語情報が少ない
日本語情報が少ないのを少しは解消する意味でこの文書を書いていますが、ぶっちゃけトラブル起きた時に英語サイトを見る気がない人は買わない方がいいでしょう。家庭用ゲーム機用途でかつ、特殊な使い方をしなければトラブルが発生することもないとは思いますが念のため。
決して安いものではないため、アップスキャンコンバーター > 現行製品(4K以上) に書いたように代替手段に比べてどれだけ自分にとってのメリットがあるかは検討して欲しいです。もちろん120fps化など4K出力以外にも魅力はあるわけですが、それはMorph 4Kでもできることなのかもしれませんし、RT4Kが他の手段よりはっきりとしたメリットになるのは疑似CRT的な部分やアーケード基板やレトロPCへの対応度の高さの部分になるかもしれません(現時点でわかっている範囲では)。
また、アーケード基板やレトロPCへの対応度はRT5Xより高くなることが期待できると書きましたが、OSSC Proレベルまでいくかどうかは現時点では何とも言えません。少なくともOSSC Pro Lite(DExx-vd_isl + DE10-Nano)の時点でタイトーF3やV-Sync 約54.4Hzのジャレコ ぶたさん基板などにも対応しており、4Kにする必要がなければアーケード基板用途だけの人はRT4Kを選ぶのはコスト面でメリットが薄いかもしれません。
まぁなんにしても、今の時点では待つだけで、これ以上書くこともありません。個人的にはすべての点で過去最高の製品になって欲しいなと。
リリースされたら自分でやった手順をメモする予定です。
アクションやシューティングが好きな人は低ラグモードであるFrame Lock/Gen Lockモードを基本的に使うようにした方がいいくらいで、強いこだわりがなければほぼデフォルトのまま使ってたいていの人は満足できると思います。そして、満足できない人は、リモコンやMenuボタンから適当に切り替えて試せる範囲ですのでお好みの設定を探してみてください。
簡単なテスト動画を上げる予定です。
自作ではない動画を紹介します。
My Life in GamingによるRetroTINK-4K Prototype時点で紹介するライブ動画です。Mikeも出演しています。
RetroTINK 4K Prototype Live Hands-On! :: 8.6.2023 LiveStream / MY LIFE IN GAMING
RetroRGBによるRetroTINK-4Kの発売前時点での紹介動画です。主な機能について説明しています。
他にも、YouTubeで「RetroTINK-4K」で検索すれば大量にサンプルが出てくるようになるはずです。
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