[SG01]セガ・マークIIIとマスターシステムの環境設定

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最終更新日 2021年8月6日

セガ・マークIIIとマスターシステムの周辺機器や環境設定についてのコーナーです。

国内セガ・マークIII用ソフトについてはメガアダプタやその互換品、海外Master System用ソフトについてはPOWER BASE CONVERTERやその互換品を使い、メガドライブで遊ぶこともできます。


目次

  1. 各機種の出力端子とアダプタについて
  2. 映像をパワーアップ「S端子」or「アナログRGB」接続
  3. 今時のテレビ・モニタにHDMI接続
  4. コントローラについて
  5. SG/SC用ソフトをセガ・マークIIIとマスターシステムで遊ぶ時の色合いについて
  6. 海外用マスターシステムのソフトについて
  7. Flash Cartについて

1.出力端子とACアダプタについて

映像・音声出力端子

セガ・マークIII、マスターシステムともに本体に付属しているのはTVのアンテナ入力を利用するRF出力ですが、メガドライブ1と同じDIN8ピンでの映像出力端子が付いているため、メガドライブ用の周辺機器を使ってコンポジットビデオやS端子、アナログRGB出力なども可能です。

ビデオケーブル(AVケーブル)に関しては、MARK3用のものも出ていますが、今となってはメガドライブ1用の方が手に入りやすいと思いますので、そちらの使用をお勧めします。

海外のみで発売されたMASTER SYSTEM ⅡはRF出力のみです。

ACアダプタ

セガ・マークIIIおよびマスターシステムに標準添付しているのはSA-150という型番で、DC9V 850mAです。メガドライブ1用の「SA-160A」でも動きます。SA-160Aの箱にはSG-1000, SG-1000II, MARK3, MASTER SYSTEM, MEGA DRIVE, GAME GEAR, MEGA-CDが対応機種として記述されています。

2016年現在だと、音楽用のACアダプタPOWER-ALL PA-9Sがお勧めです。

海外のみで発売されたMASTER SYSTEM ⅡもSA-160AやPOWER-ALL PA-9Sで動きます。

2.S端子やアナログRGBで映像をパワーアップ

以下の機器を利用することで、映像をパワーアップできます。以下の機器を使用しなくても本体の改造や、ケーブル類の自作をすることでも対処できますが、ここでは取り扱いません。

セガ・マークIII

セガ・マークIIIはマイコンソフト企画開発/電波新聞社発売の「XMD-1」か「XMD-2」を使えばアナログRGB15ピンか21ピンかの入力端子が付いている15kHzモニタや、FRAMEMEISTERなどのアップスキャンコンバータにRGB接続することが可能です。また、前述の「XMD-2」か、通販のサンタのS端子ユニット「MEGA S-01」を使えばS端子出力も可能です。

ただし、FMサウンドユニットを使用している場合、FMサウンドユニット側の出力端子はセガ・マークIII本体に付いている端子よりもピン数が少ないため、普通に繋げようとするとどちらか片方だけしか使用できなくなってしまいます。

FM音源はフラットケーブルの方さえ接続出来てれば音が出るので、映像はセガ・マークIII本体から、音声はFMサウンドユニットから、と別々に取り出せば「(RGB Or S端子)And FM音源」の組み合わせは可能だと聞いています。ただし、私はFMサウンドユニットを持っていないので、あくまで伝聞情報であることはご承知いただきたいと思います。

マスターシステム

マスターシステムは、条件がちょっと複雑です。まず、XMD-2は使えません。なので、S端子はサンタのS端子ユニット「MEGA S-01」が適切です。RGBはXMD-2以外でも個体の違いによりRGB出力が出来ないことがまれにあるようですが、これは外観からは区別できないと聞いています。

なお、RGB接続をしたい場合、2017年2月現在だとBEEP秋葉原やAmazonで穴場開発事業団がマスターシステム用のRGBケーブルを販売していますし、ヤフオクでマスターシステム用のRGBケーブルを定常的に出品している方もいますので、そちらの使用をお勧めします。

海外MASTER SYSTEMは日本国内向けよりRGB出力が高めなので、穴場開発事業団が出している抵抗入りRGB21ピン中継ケーブルを使うなり、SELECTY 21のPCBボタンを使うなりしないと白飛びしがちです。輝度の落とし具合とノイズを考えると個人的には前者をお勧めします。

まとめ

手持ちの機器で試した結果を一覧にしておきます。各セルの中身の意味は以下の通りです。

S端子接続用機器対応一覧
機種名\機器名 S-01 S-02+変換Cable XMD-2 XMD-3+変換Cable
セガ・マークIII
マスターシステム × ×
RGB接続用機器対応一覧
機種名\機器名 XMD-1 XMD-2 XMD-3+変換Cable MS用RGB Cable
セガ・マークIII
マスターシステム × ×

上記表で「変換ケーブル」と書いているものは、スーパー32Xに付属してきたミニDIN9ピン-DIN8ピンの変換ケーブルのことです。

東京RGBホスピスの記事も引用しておきます。

ただし、ごく一部のマスターシステム本体に限り、RGB出力ができません。これは、製造国やバージョンによるものではなく、例外的に希に存在するようです。

頻度としては、1割以下という感触です。

現在の所、ロットの問題なのかどうかとか、シリアル番号の特定までには至っていません。

捜査にご協力ください。

ご参考までに。

なお、サンタのS端子ユニットや、XMDシリーズにつきましては、メガドライブの環境設定のページに詳細が記述されていますので、より詳しく知りたい方はそちらをご覧ください。

注意点

セガ・マークIIIおよびマスターシステムはモノラルです。S-01を使用する場合、S-01側の音声出力は黄色の「MONO」端子の方に接続する必要があります。白色の「L」の方だと音声出力されません。

3.HDMI接続

セガ・マークIIIやマスターシステムを今時のテレビやモニタにHDMI接続したい場合は、"セガハードをHDMI接続する方法"をご覧ください。

4.コントローラについて

マスターシステムは、メガドライブ用の標準コントローラが使用できます。つまり、使いやすさに定評のある"ファイティングパッド6B"も使えるということです。しかしセガ・マークIIIはメガドライブ用のコントローラは使えません。同じ9ピン型のコネクタなのですが、配線が異なるようです。しかし、マスターシステム用のコントローラをセガ・マークIIIに使う場合は問題ありません。奥が深いですね。

X1やMSX用のコントローラをセガ・マークIIIに使うこともできますが、その場合、セガ・マークIII側で言うところの「1ボタン」は問題ないのですが、「2ボタン」は制御できません。私の持っているPCにも使えるジョイスティック「XE-1ST2」ですと「2ボタン」は押しっぱなし状態になります。アレスタはクリア出来ますが、不便です。

なお、ATARI規格のコントローラをセガ・マークIII用に改造する方法については、naka54's SG-1000~SEGA MarkIII内の「ATARI規格のジョイスティックをSG-1000~SEGA MarkIIIで使う」に記述されていますので、そちらをご覧ください。

naka54's SG-1000~SEGA MarkIIIは閉鎖されたので、上記のリンクはInternet Archive上の該当ページにしています

なお海外のみで発売されたMASTER SYSTEM Ⅱ でもメガドライブ用コントローラが使えることは確認済みです。

raphnet.net様によると、一部ソフトはメガドライブ用コントローラー非対応と書かれています。

メガドライブ・コントローラー非対応ゲムのリストはこちらがある:

http://db-electronics.freeforums.net/thread/12/genesis-controller-compatibility

2014-10-31には、メガドライブ・コントローラー非対応のは、下記のゲームだった:

そのリストは、国外のゲームが、 日本版バーションなら同じ状況だと思える。

ご参考までに。ただし、これはあくまで海外版本体 + 海外版ソフトでの話です。手持ちにないタイトルが多いので上記すべてを日本版で試したわけではありませんが、日本版スーパーワンダーボーイ モンスターワールド(Wonder Boy in Monster Land)はメガドライブ用標準パッドで遊べたので、日本版では事情が異なるようです。なお、日本版モンスターワールドが遊べたのは3つボタン、6つボタンのどちらでもです。

純正コントローラーの補修部品(替えゴム)はサードパーティ製ですが、eBayから現在も購入可能です。

5.SG-1000/SC-3000用ソフトをセガ・マークIII/マスターシステムで遊ぶ場合の色合い(カラーパレット)について

セガ・マークIII/マスターシステムでマークIII発売前のSG-1000/SC-3000用ソフトを遊ぶと、SG-1000/SC-3000で遊んだ時と比べて暗い色合いで表示されます。タイトルによって度合いが違いますが、遊べないわけではないの割り切って楽しめる人はそれでいいと思います。なお、マークIII発売後にマイカードで出し直された全機種用ソフトについては、ソフト側でこの対処がされているものがあります。この問題については Palette - Development - SMS Power! が詳しいので、詳細を知りたい方はそちらをご覧ください。

レトロフリーク搭載のエミュレーターやMEGA Sgはこの問題に対処しており、ほぼ本来の色合いで表示されます。ただし、MEGA SgはFirmware Ver.4.5以降ではデフォルトがマスターシステムのカラーパレットに変わってしまったので、設定を変更する必要があります。旧式のMaster EverDriveはFirmware v0.9からSG-1000のパレットに対応した旨がchangelogには書かれているのですが、適用しても変わったように見えませんでした。

カラーパレット問題比較動画

上記パレット問題をマスターシステム実機とMEGA Sg + Mark III/SG1000 cartridge adapterとで比較した動画です。

コンゴ・ボンゴで比較するパレット問題 [マスターシステム実機 - MEGA Sg]

YouTubeに上げているものも基本同じですが、説明文は英語です。

Comparison of palette problems of software for SG/SC in SEGA Master System

6.海外用マスターシステムのソフトについて

国内用マスターシステムと、海外用マスターシステム(SMS)のソフトには互換性がありません。ただし、基本はカートリッジのコネクタ形状(およびピン数)の違いだけなので、比較的簡単にコンバータが作れるようですし、Amazonなどで販売もされてます。前記したコンバーターを使えば、国内用セガ・マークIII/マスターシステムで海外マスターシステム用ソフトが遊べます。

欧州向けはPAL用なので欧州のユーザーが遊んだのと同じテンポで遊ぶには、PALの海外用マスターシステム本体を入手するか、後述するコンバータを使用して欧州用MEGA DRIVEで遊ぶ必要があります。これは、PAL用のソフトをNTSC用本体で動かすと、1.2倍の速さでゲームをすることになるからです。PALのテレビ/モニタがなくても、水平周波数15kHzに対応しているモニタへのRGB接続なら問題なく使えることが多いはずです。また、FRAMEMEISTERは50Hz入力を疑似的に59.94Hzに変換する機能がある(デフォルト設定)ので、レグザなどの液晶テレビでも50Hzのテンポで遊べることを確認しています。

ただ、実際はNTSC地域向けとPAL地域向けとで多くの場合は同じROMを使っていることが推測されるので、気分の問題でしかないとも言えます。ただしPOWER STRIKE IIは開発者の方が個人的にはなんとか50Hzで遊んでほしいと思ってますと明言していたりします。

なお、フランス向けMASTER SYSTEMは公式にSCART接続がサポートされており、本体下部のラベルに「SEGA MASTER SYSTEM POWER BASE RGB FR.」の記載があるので他国用と見分けられます。ただし、他国向けSMS1もRGB出力されているようです。出力端子は日本向けマスターシステムと同様にDIN8ピンです。

また、フランス向けを除いて標準ではRF出力しかついていないMASTER SYSTEM Ⅱの場合、ビデオ出力やRGB出力をするには改造が必要です。eBayで改造済みのものが出品されていることがありますので、そちらを購入した方が遊びやすいと思います。なお、SMS1と同様に、フランス向けにMASTER SYSTEM ⅡのRGB出力端子(DIN8ピン)付きモデルが出ていますが、こちらも本体下部のラベルに「MASTER SYSTEMⅡ POWER BASE RGB」の記載があるので見分けられます。

海外用メガアダプタは北米向けは「POWER BASE CONVERTER」、欧州向けは「MASTER SYSTEM CONVERTER」といい、初代GENESISおよび初代欧州MEGA DRIVE用のものと、GENESIS 2および欧州MEGA DRIVE 2に対応した「MASTER SYSTEM CONVERTER Ⅱ」がオフィシャルで出ています。これらを利用して、SMS用ソフトを遊ぶことも可能です。ただ、前述した理由により、NTSCのソフトはNTSCの本体、PALのソフトはPALの本体で遊んだ方が適切だと言えるかもしれません。

非公認のサードパーティからもPOWER BASE CONVERTER Ⅱと同様の製品が出ています。特に、カナダの個人企業db Electronics制作のPower Base Converter FMは、隠しFM音源対応しているSMSソフトを遊ぶのに向いています

レトロフリーク搭載のエミュレーターはリージョンを欧州に設定することで50Hzのテンポで遊べます。MEGA Sgもハードウェア設定にて60Hz出力のまま50Hzのテンポで遊ぶようにすることができます。また、MEGA Sgは本当に50Hz出力することも可能です。

7.SMS用Flash Cartについて

Retrode2SMS/Mark-III cartridge reader/programmer などで吸い出したROMイメージや、バイナリで提供されている同人ソフトを実機で遊ぶのに使うツール類についてSMS用Flash Cartについてにまとめてあります。

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