アップスキャンコンバータ

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最終更新日 2021年5月1日

マスターシステムやメガドライブやサターンなど、水平同期周波数が15kHzで映像出力されているマシンをいまどきのPC用モニタに繋げて使用する場合、15kHzの信号を31kHz以上に変換(アップスキャン)する必要があります。そして、それをするユニットがアップスキャンコンバータなのです。つまり15kHzに対応しているモニタを使う際は、アップスキャンコンバータは必要ありません。

ちなみにドリームキャストの場合、本体から31kHz出力されているようで、VGAボックスという周辺機器を使えばVGA対応のPCモニタに映せます。

現在売られているPCモニタのほとんどはVGA対応しています。

1.種類

アップスキャンコンバータの代表的な製品は以下の通りです。なお、液晶モニタを使用する場合は現行製品を選んだ方が無難です。

私見ですが、2021年5月時点では海外製品を選んだ方が賢いと思っています。

現行製品

国内向け製品

マイコンソフト : XPC-4

こちらはPC向けです。

海外製品

RetroTINK-5Xシリーズについての詳細は「RetroTINK-5Xについて」、OSSCについての詳細は「Open Source Scan Converter(OSSC) Ver.1.6について」を、RetroTINK-2Xシリーズについての詳細は「RetroTINK-2Xについて」をご覧ください。

RetroTINK LLC : RetroTINK-5X Pro (2021年5月1日(PST)発売予定)

下記RetroTINK-2X Pro/ Pro Multiformatのいいとこどりをした上で1080p出力対応したバージョンです。家庭用ゲーム機メインの人はこれを第一に考えていいと思います(希望的観測)。

videogameperfection.com : Open Source Scan Converter(OSSC) Ver.1.6

ラインダブラー方式の超低遅延コンバーターです。FRAMEMEISTERやRetroTINK-2Xと比べた時に一長一短あります。

RetroTINK LLC : RetroTINK-2X Classic (2020年2月1日に2X-Proが発売された関係で2Xから2X-Classicに名称変更されました)

こちらもラインダブラー方式の超低遅延コンバーターです。既にストック分のみの販売となっています。

RetroTINK LLC : RetroTINK-2X Pro

RetroTINK-2X Classicの高性能バージョンです。コンポジット/S端子/480iのコンポーネント(D1)ならこちら。PAL-Mなどの日本で特殊な入力信号に対応させたい場合にも向いています。

なお、2X-Classicはファームウェア更新に難があるので、2X-Proか2X-SCARTを選んだ方が無難です。

RetroTINK LLC : RetroTINK-2X SCART

RetroTINK-2X Classicの入力端子がSCARTなバージョンです。2X-Proの利点が必要なく、かつアナログRGBな機器を別途トランスコーダを使わずに繋げたい場合はこちらを。

RetroTINK LLC : RetroTINK-2X Pro Multiformat

RetroTINK-2X Proに480p入力機能がついたバージョンです。ドリームキャストを480p接続したい場合や、全機種コンポジットビデオでの接続な人はこちらを。

その他、業務用の裸基板ですがGBS-8200/GBS-8220は安価かつ、CFWで低遅延に、GBS-Controlで超高速解像度切り替えができるなど、各種カスタマイズすることでそれなりに高性能になります。基本各種情報を自分で調べてかつ、組み込みもできる方むけです。ただし、2021年1月に予約が始まったGBS-C AIO(Gonbes Control All In One)というGBS-Controlがパッケージ化された製品を購入しましたが、映像品質や使い勝手がOSSCやRetroTINK-2X Proと比べたときに一段落ちるため個人的にはお勧めしかねる製品でした。また、GBS-C AIOはコネクタ部の作りが甘い上に全体的に作りが安く強度的に問題があったことも付記しておきます。

旧機種

マイコンソフト : XRGB-1
マイコンソフト : DISPL
マイコンソフト : XRGB-2
マイコンソフト : XRGB-2 Plus
マイコンソフト : DISPL TV
マイコンソフト : XRGB-3

XRGB-3には低遅延で表示できる「ラインダブラー・モード」「デジタルトランスコーダー・モード」が実装されてます。液晶モニタによっては映らなかったり、映っても画面が乱れたりすることがあるようですが、対応しているモニタでは快適にゲームを楽しめるようです。

マイコンソフト : XRGB-mini FRAMEMEISTER

国内で長らくゲーム向けのNo.1コンバータとして活躍してきましたが製造はすでに終了していて、新品は店頭在庫のみです。解像度切り替えにめっぽう弱く、上記海外製品よりラグも大きい(※)上に高いです。アーケード基板用途のときは同期レベルの変更をしないと映らないケースが多々あるなどのデメリットが今となっては目立ちます。

※ フレームマイスターはプログレッシブ入力時は約1フレーム(16ms)、インターレース入力時は約2フレーム(32ms)ものラグがあります。OSSC/RetroTINK-2X/RAD2Xはプログレッシブ/インターレース入力ともに1msを大きく下回るラグしかなく、STG/ACTを遊ぶときにハッキリ差を感じます。

サンコー : RGB21-HDMI変換アダプタ RGBHDADP (リンクはInternet Archive内です)

HDMIからの音声出力が左右反転しています。ただし、ステレオミニジャックからの音声は反転していないようです。また、FRAMEMEISTERやOSSCに比べると遅延が大きく、画面も暗いので値段相応と割り切れるかどうかで評価は分かれるようです。

入力・出力ともに「D-Sub15PIN(2列)」と書いたところは、PC-98シリーズのディスプレイ出力にも使われていたアナログ15ピンですが、XRGB-1ではIBM PC/AT互換機に使われている「Mini D-sub15PIN(3列)」との変換ケーブルが入力・出力用に二つ付属しているので、おそらく問題ないと思います。

XRGB-1からXRGB-2になって最大の変更点は、アップスキャン(15kHz→31kHzの変換)をするときの色階調です。XRGB-1はRGB各色6bitでしたので、フルカラーのゲームでも、最大26万色に減色されていましたが、XRGB-2になって各色8bitになったので、アップスキャンした場合もフルカラー対応になりました(15kHz出力は元々対応してました)。

あと、XRGB-1からXRGB-2になって、FMタウンズ用モニタに公式には対応しなくなっていますので、注意してください。

XRGB、DISPLシリーズともに入力端子でのD-Sub15PIN端子はPCからの入力用であり、スルーされてアップスキャン用には使えないので注意してください。

2.設定例

XRGB-mini FRAMEMEISTERの設定例

FRAMEMEISTERは工場出荷時の設定のままだと十分に力を発揮できません。アスペクト比が4:3の旧世代機を今時の16:9の液晶モニタ/テレビにHDMI接続する際のお勧め設定を以下に記載します。以下をベースにして、必要なら個別にチューニングすればいいと思います。

旧世代機をHDMI接続する際のFRAMEMEISTERの設定例
利用目的 画質モード アスペクト スクリーン 出力モード HDMI出力モード オート・スケーラー 同期LEVEL
家庭用ゲーム機のプレイ ゲーム1 自動(初期値) ノーマル2 HDMI 1080_60p (or 720_60p) ゲーム 9(初期値)
業務用ゲーム(基板)のプレイ ゲーム1 自動(初期値) ノーマル2 HDMI 1080_60p (or 720_60p) ゲーム 9をベースに、タイトルごとに調整
業務用ゲーム(基板)の録画 標準 自動(初期値) ノーマル2 HDMI 480_60p ゲーム 9をベースに、タイトルごとに調整

スクリーンを「ノーマル2」にしているのは、アスペクト比の調整の意味です。プレイ時の画質モードを「ゲーム1」にしているのは遅延を少なくする意味、HDMI出力モードを1080p(720p)にしているのはモニタ/テレビ入力前にスケーリングI/P変換を済ませておくことで、両処理をモニタ/テレビに任せたときよりも遅延を低下させる意味です。FRAMEMEISTER経由の映像を録画にしか使わず、プレイ画面は別経路でCRTモニタなりに接続する場合は、HDMI出力モードは480pにしておいた方が動画ファイルの容量を抑えられます。オート・スケーラーは工場出荷時に「ゲーム」になっているはずです。

同期レベルは必要なら変更してくださいとしか言えません。基板や使っているコントロールボックス/筐体ごとに変わります。

FRAMEMEISTERはゲーム中に解像度が切り替わると一瞬暗転することが多いですが、同期モード、同期TIME設定を変更することで、対処できることがあるようです。ただ、私がサターンのサンダーフォースVで試したときには効果ありませんでした。

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