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最終更新日 2024年11月9日
セガ系ゲーム機を遊ぶ環境について私の環境を事例にし、環境整備する際の参考にしていただければという趣旨のページです。あくまで事例ですので、これがベストなわけではありません。
将来状況が変わることを想定した文書構成にしています。また、一部非セガ系ゲーム機を繋ぐ情報も含めています。
ブラウン管の製造は2015年に終わったので、ブラウン管モニタの新品入手は以前より困難になりました。今後高騰化することも予想されます。また、一般ユーザ向けのPCモニタおよびテレビは16:9の液晶が主流です。そして、有機ELのPCモニタもようやく一般人でも手の届く範囲の製品が出てきて、今後の普及が期待されます。有機ELテレビは一般人でも手の届くところまで下がりましたし、焼き付き防止機能のためにゲームモードでもラグが液晶より大きな製品しかなかった問題も解消されつつあります。4Kテレビは一般的になりましたが、4K放送は普及していません。
入力端子はPCモニタ、テレビともにHDMIが普及し、逆にD端子とS端子、およびコンポーネント・ビデオ端子は新製品からはほぼ絶滅しました。コンポジットビデオ端子はまだ生き残っていますが、使わない方がいいでしょう。PCモニタ用は普及価格帯のモデルだとDisplayPortとHDMIが複数付く製品が多く、DVI端子は絶滅寸前、D-sub 15ピンはなんとか生き残っていますが非対応の製品の方も多くなりました。
サターン以前のゲーム機を遊ぶのに本当にいいのは15kHzのブラウン管モニタなので、こだわりある人は中古で状態がいいものが残っているうちに準備した方がいいかもしれません。現実解として液晶・有機ELモニタ/テレビにスケーラー(アップスキャンコンバータ)を使って接続するのも無難な選択です。
アクションやシューティングを遊ぶ場合、ラグが少ないモニタ/テレビがいいです。プレイ時には "ゲームモード"や "スルーモード"でラグが最小になるようにした方がいいでしょう。前記したようにブラウン管が最強で液晶テレビだと東芝のレグザが定評ありますが、液晶ゲーミングモニタの方がラグに関しては数ミリ秒レベル有利です。受付解像度でも液晶モニタの方が液晶テレビより有利なので、"テレビゲーム"とはいいますが、モニタも1台用意してあった方が便利だと思っています。……と、ここ10年書き続けてきたのですが、一部(というか少なくともLGの)有機EL テレビ・モニタの2023年冬以降のモデルでは私の使っていた4Kレグザや32インチ液晶モニタよりも低ラグかつ低残像になっているときいたので LG 有機ELテレビ OLED48C4PJA を買ってみたのですが、確かにシューティングゲームを遊ぶのにとても良いものになっていました。
ラグの実測値はRTING.comなどの海外のサイトである程度は調べられますが、日本用製品は載っていないことが多いですし、今時の "ゲーミングモニタ" として売られている製品のスペックはセガハードのゲームを遊ぶときに使用する垂直同期60Hzモードのときの応答速度、内部遅延値が書いてないのが普通です。けっきょく気になる人は自分でディスプレイ・ラグ・テスターで測るか、ラグテスターで測った人の測定値を参考にする以外にありません。私が手持ち製品を測った値はweblogに記載していますのでご参考までに。
あと、OSSC Ver.1.6/1.7/1.8を使う場合、240p Line 5x時の1600x1200の4:3表示をサポートしていると使い勝手がいいです。IO・DATAのモニタは私の使った範囲ではここがよいです。2024年11月9日現在は "LCD-GCQ321HXDB" を使っており、Lagの性能はぎりぎり許容範囲ってくらいで特段良くもないのですが、解像度のサポートやリモコンなどふだん使いのPCモニタでゲームをする人には使いやすい製品だと思います。
OSSC Proや、RetroTINK-5X Pro, RetroTINK-4Kなどの16:9でFHD以上の解像度にできるスケーラーがある場合は、上記を気にする必要はありません。
液晶モニタで縦画面のゲームを遊ぶのに、ディスプレイスタンドやアームを用意しておくと便利です。Pivot付きのモニタは右90度回転ができるため、DCの式神の城2などは問題なく縦画面で遊べますが、サターンのシューティングで縦画面対応しているものはほぼ全て左90度回転が必要なため、スタンド/アームがないと縦画面で遊べないと考えていいでしょう。
私はergotron Neo-Flex LCDデスクスタンドを使用していました。あまり場所をとらない上に使いやすくて気に入っています。
片方向にしか回転させないのならPivot機能付きのモニタではディスプレイスタンド/アームは不要です。私の知る限りだとPivot機能付きモニタは右方向固定の製品ばかりです。
別途アップスキャンコンバータ(スケーラー)にまとめてありますが、ここ数年は海外製品の進歩が著しく日本製品を選ぶメリットは限りなく小さいです。私は2023年12月から家庭用ゲーム機用途には RetroTINK-4K、アーケード基板用途には2023年11月に購入した OSSC Proを使っています。この2つをそろえておけば困ることはほとんどないと思います。
現在はゲームプレイをPCに録画することが簡単にできます。自分のプレイを見直して攻略に役立てるのもいいですし、YouTubeやニコニコ動画に投稿するのもいいでしょう。基本的なことは「VIPで初心者がゲーム実況するには@Wiki - キャプチャーボード」にまとまっていますので、そちらが参考になると思います。
私は非HDMI機には2021年6月からはMagewell Pro Capture HDMI 4K Plus LTを使っています。長年使っていたマイコンソフト XCaputure-1はPC起動後、USB端子を抜き差ししないと認識しないことが起きていてストレスだったので乗り換えました。この製品の長所と短所を、私が感じている中で述べますと以下の通りです。
長所はいろいろありますが、"本当のRGB/YUV4:4:4"に対応していること、受付解像度の豊富さ、解像度切り替えの早さ、解像度もレトロ/クラシックゲーミング用途で使う場合はモニタやコンバーターの成長速度を鑑みてこれ以上のスペックが必要になることはしばらくないだろうところまでサポートしているというところがあります。
ただ、解像度切り替え時のDropが全く発生しないわけでもなく、RetroTINK-4KのFrame Lock/Gen Lockモードだと一瞬暗転(この機種は暗転せずにカラーバーが出ます)することもありますが、他のキャプチャボードより復帰が異常に早いのは特長です。また、240p/480i間の解像度切り替えは以前使っていたXCapture-1はもちろんとして、後述するElgato Game Capture HD60 Xよりもずっと強いのですが、240p間の320-256切り替えには案外弱く、XCapture-1だとRT5X-ProのFrame Lockで暗転しないCastlevania Bloodlinesの開始前後で、Magewell Pro CaptureだとDropが頻発します。こういうときはTriple Bufferにしています。
短所は "本当のRGB/YUV4:4:4"をlosslessでキャプチャするソフトが弱いことです。アマレコTVはコマ落ちするため使えず、VirtualDub2は音声が早回りになる問題が起きやすく、OBSのlosslessは15分を超えるとファイル保存の信頼性が落ちることが経験上わかっていて(私は)使えません。 VDub2の問題2022年にWindows 11 PCに変えてから頻発するようになったので旧PCの方にボードを戻すのもありだとは思っていましたが、けっきょくそうはしませんでした。SDKは公開されているので、がんばって自分でキャプチャソフトを作るのもありかなとは思ったのですがそんな時間はなく……。
2024年4月にRetroTINK-4KでWQHD以上の解像度でHDRキャプチャをするために買いました。
とりあえずノンインターレース/インターレースの切り替えにはかなり弱いため、解像度切り替えのあるゲームで遊ぶときはRetroTINK-4Kの設定はTriple Bufferにした方がよさそうです。キャプチャが途切れるレベルで暗転します。HDRキャプチャ以外の部分は値段の差もあってMagewell Pro Captureより弱いので、数本HDRの動画を録っただけで満足してMagewellの方に戻したため現在予備機扱いです。勘違いして欲しくないので一応書いておきますが、比べる相手が悪かったってだけでコストパフォーマンスは良いキャプチャボードだと思います。
テレビに接続するHDMI機にはPCレスタイプのキャプチャユニット AVerMedia ER330 を使っています。ER330はNASに動画を保存するようにしたら使い勝手がぐんとよくなりました。
キャプチャの節で書いた内容だけですとイメージしにくいと思いますので、実際の構成例を図にしてみました。
HDMIセレクタは物理スイッチタイプでZERO LagであることはLagテスターで計測済みです。
2015年6月にブラウン管モニタを再購入してからはそちらがメインのゲームモニターで、HDMI機を遊ぶときは4K有機ELテレビ、PCのゲームを遊ぶのには液晶モニタを使ってます。14インチの方はセガハード、20インチの方はほぼ縦にしっぱなしでアーケード基板やXbox360に使っています。